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連載

日本テレビ盃(第28回)

日本テレビ盃JpnII



 フリオーソは、スタートダッシュもよくて、ハナに行こうと思えば行けましたが、内からトランセンドが行く構えを見せたので譲る形になりました。最初からハナに行く気であれば、おそらくスタート後に抑えずにそのまま行っていたと思います。今回は帝王賞と違って一線級の馬が少なかったですから、スタートで追っていくこともなく、道中かなり楽にレースを運べました。この馬だけ58キロでしたが、このくらいの斤量までは、この馬はあまり気にならないと思います。3〜4コーナーでトランセンドに並びかけたあたりで、戸崎騎手は勝ったと思ったでしょう。去年と違って今年はかなり調子が上がっているようです。追ってからの伸びが去年までとは違います。川島調教師は、馬の仕上げがほんとにうまいですね。間隔を開けて大事に使うこともありますが、結果を出す馬がいるから大事に使うこともできていると思います。そうしたことで馬主さんの理解もあるのでしょう。
 トランセンドは、フリオーソの内からハナに立ちました。地方は今回が初めてで、強いメンバーともまだあまり対戦していませんから、ここを使って次に変わってくるかですね。
 3番手あたりにつけたスマートファルコンは、向正面で少し行きたがるような感じがありましたが、3コーナー手前では折り合いがつきましたが、3〜4コーナーでは前の2頭から置かれてしまいました。このあたりは休み明けで、太目だったことが影響していたのかもしれません。ゴール前でトランセンドに迫りましたが届きませんでした。馬体重はプラス1キロでしたが、少し太めに見えました。今回ひと叩きしたことで、もし次も武騎手が乗ることになれば、上積みがあるでしょう。次走に期待ですね。
 ボンネビルレコードは、今回は5着でしたが、もう8歳ですからね。よく走っていると思います。



佐々木竹見(ささきたけみ)
NAR地方競馬全国協会参与。地方競馬通算7,151勝という世界歴代6位(当時)の勝ち鞍を挙げ、2001年7月8日に騎手を引退。
 現在は地方競馬教養センターなどで後進の指導にあたる。
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