番外編　2010年11月30日(火)　とかちむらウマいものあれこれ（帯広競馬場）

帯広競馬場
とかちむら　ウマいものあれこれ

　いつものリレーコラムからちょっと脱線して、ＮＡＲハロンスタッフの“オススメ”をお伝えする番外編。
　その第3弾となる今回、ウマいもの好きの筆者が潜入したのは、“中年の星”ゴールデンバージ号の活躍でも注目を集めているばんえい帯広競馬場。その敷地内に今年の8月、新観光拠点「とかちむら」がオープンしたと聞き、足を伸ばしてみることにした次第。

　とかちむらは、生産者が直接持ち寄った産物・畜産品などが集まる「とかちむら産直市場」、十勝のスイーツとドリンクが集まる「とかちむらスイーツ＆セレクト」、十勝グルメが集まる「とかちむらキッチン」からなる複合施設。
　とかちむらに入るところから、すでに美味しそうな匂いがただよってきて、期待感は十分。

　まずは、競馬場施設内にあるお店としては珍しい“バール ジラソーレ”さんへ。
　ここの売りは、十勝産の小麦「キタノカオリ」を使用した手打ちパスタということなので、「タリオリーニ」というパスタを注文。
　手打ちならではのもちっとした食感に、ゴボウのうま味が溶け込んだトマトソースがマッチして、気がつけばお皿は空っぽ。パスタ好きの筆者は思わずおかわりを頼みたいところだったが、他のお店も廻るため泣く泣く断念。
　シェフに美味しさのポイントを伺ったところ、このソースに使っている鶏肉やゴボウなどの食材は、隣の「とかちむら産直市場」でほとんどを調達し、市場にないものでも十勝産のものを仕入れるなど、素材には徹底してこだわっているんだとか。
　競馬の合間にランチももちろん楽しいけれど、競馬開催日以外や夜も営業しているとのことなので、競馬や観光の後のディナーにとかちイタリアンはいかがだろうか。

　続いて向かったのは“ぶた丼 たむら”さん。帯広名物の｢ぶた丼｣の専門店だ。
　注文されてから、十勝産の豚肉をタレに浸し、一枚一枚が丁寧に焼かれ、カットされた肉がどっさりと丼に盛り付けられる様は見た目から圧倒される。
　味わってみると、自家製のたれが良く浸み込んでおり、外は香ばしく中はジューシー。良く見ると、バラ肉とロース肉がミックスされており、それぞれの味や食感の違いも楽しめ大満足の一杯。
　このぶた丼に、とろろや温泉卵を別にトッピングするのも人気だとか。想像するだけで美味そうだ。
　オープン当初はカウンターしかないこのお店で300杯以上も売り上げたとか。やはり帯広に来たからには是非とも食べていってもらいたいお店だ。

　さすがにお腹が苦しくなってきたので「とかちむら産直市場」を散歩。
　ここには、十勝の生産者がメッセージ付きで持ち込んだ野菜やお菓子、調味料など十勝の様々な食品が並んでいる。お土産用の品物が並んでいるというより、日常的に使いたいような価格と品ぞろえが印象的で、実際、地元のお客さんも購入している様子だった。
　また、配送ができるのも観光客には嬉しいサービス。

　もう一軒くらいはと、馬の看板がステキな“ピザ・ラ・バンバ”さんへ。
　ここの特長は、ピザ生地に十勝産小麦を使用しているのはもちろん、発酵にとかち野酵母を用い、石窯の燃料にも足寄産のペレットを使用するこだわりぶり。
　さて、その日のオススメを注文。
　ここも先ほどのお店と同じように注文を受けてからピザをトッピングし、石窯で焼いてくれる。出されたピザを頬張ると、外はカリっとしていながら、中はもっちりとして、生地だけでも美味しいピザ。その上に本場十勝産のじゃがいもにコーン、もちろん十勝製のチーズ・ベーコンがトッピングされており、これぞ“Ｔｈｅ十勝”と言える一皿。
　天気がいい日には、ぜひテラスでビールと一緒に楽しんでもらいたい。

　今回は｢とかちむら｣を食べつくそう！と意気込んで来場したものの、さすがにこの衰えてきた胃腸にはさすがに無理難題…　3店制覇でギブアップ。
　でも訪れたその3店に通ずるのは、十勝産の食材に対する並々ならぬこだわりと愛情。
　日本各地の食べ歩きが好きな筆者も、十勝産食材のレベルの高さにはあらためて驚かされたし、間違いなく帯広の新たな観光施設として胸を張っておすすめできる場所だ。
　季節が変われば食材も変わる。訪れるたびに違った美味しさを提供してくれる場所ではないだろうか。

　日本で唯一の競馬を楽しみながら、十勝の食材を堪能する。そんな北海道観光もあり、だと思いませんか。