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連載

第29回 2010年12月20日 トキオパーフェクト

 中央時代はクリスタルカップや中日スポーツ賞4歳S(いずれも98年)の重賞タイトルを手中に収め、マル外の快速馬として名をはせたトキオパーフェクト。7歳で岩手競馬に移籍すると、OROカップと早池峰賞(いずれも04年)の重賞タイトルを取り、13歳まで息の長い活躍を続けました。中央&岩手の通算成績は97戦19勝。

 「岩手で走っていた頃は、パドックでものんびりしていておとなしそうな馬でした。引退したら乗馬に欲しいって妻と話していました」と、岩手所属だったアサクサロータスのオーナーとしても知られる太田浩彦さん。ご夫婦の趣味で乗馬を楽しんでいて、そのパートナーを探していました。

 しかし・・・・・・

 「(トキオパーフェクトは)乗馬としてのセンスがなかったんですよ(苦笑)。障害に向かっていくときに、バーを気にしないで踏みつけたり、それを怖がったりして、2〜3カ月は練習したんですけどね」(太田さん)。

 乗馬の道は早々断念し、太田さん所有の功労馬として、岩手県馬術連盟でのんびりと余生を過ごしています。

 現在は15歳になりましたが、健康状態はとっても良いそうで、体重も現役時代とほとんど変わらないそうです。「年齢の割にはいたずらっ子ですね。よく甘噛みしてきて、行動は子供ですよ」(太田さん)。ニオイフェチで、何でもニオイを嗅ぐのが好きなんだとか。

 私がおじゃました時はちょうどお食事中だったこともあり、口元にはカイバのお汁をくっつけていました。そんな様相で目をクリクリッとさせながら辺りを見回している姿は、愛くるしくて若々しさにあふれていました。

 今年9月に放送されたNHKの情報番組「生中継ふるさと一番!」で水沢競馬場からの生中継の際、トキオパーフェクトの出演は話題を集めました。水沢競馬場のコースをパワフルに走り、今も元気に過ごしていることをお披露目するいい機会になりました(番組趣旨とはちょっと違いますが)。

 トキオパーフェクトも久しぶりの疾走に興奮したんでしょうか?「あの放送の後、2週間くらいは筋肉痛になったみたいですよ(笑)」(太田さん)。今は回復したそうなのでひと安心ですが、きっと元競走馬の血が騒いだんでしょうねぇ。

 太田ご夫妻から、『トッキー』や『トキオ』という愛称で可愛がられているトキオパーフェクト。平日はお仕事があるので、週末に運動や手入れを行うなどして愛馬とたわむれているそうです。

 「今は会いに行くのが楽しみのひとつですね。これからも変わらず長く元気でいて欲しいです」(太田さん)。

 トキオパーフェクトの見学は、ふるさと案内所のホームページでご確認下の上お出かけ下さい。http://uma-furusato.com/

高橋華代子(たかはしかよこ)
元NHK山形放送局キャスター。
現在は南関東競馬を中心に活動中。

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