笠松の名伯楽・故荒川友司調教師が手掛け、笠松を代表する1頭として名をはせたトミケンライデン。97年全日本サラブレットカップを4歳馬(現3歳)ながら優勝し、その年のNARグランプリサラ最優秀4歳馬(現3歳)に選出。古馬になってからも東海地区ナンバー1を決める東海ゴールドカップを連覇するなどオールマイティーな活躍を見せました。
現役引退から約8年半。現在は山梨県笛吹市にある乗馬クラブコンチェルトで、福井美有紀さんの所有馬として馬場馬術競技会に出場しています。
「競技馬は外国産が多いんですけど、自分でイチから仕上げてみたくて内国産を探していたんです。うちの先生(野村ひすいさん)に『いい馬がいるよ』と紹介してもらって一緒にビデオを見たんですが、速歩(はやあし)や駈歩(かけあし)がいい歩様で、これなら馬場馬術にできるかなと思って・・・それが、ミルキーウェイでした」と福井さん。
乗馬名ミルキーウェイという名で、5年前に福井さんの所にやってきたというトミケンライデン。「競馬ではトミケンライデンという名前で走っていたことやデビュー勝ちしていたとか、(競技馬の)登録の時に調べて初めてわかったんですが、競走馬としてはその程度しか知りませんでした」(福井さん)。
福井さんは薬剤師の仕事をしながら、平日は仕事前に乗馬クラブに出向いてトミケンライデンの手入れや調教を行い、週末はそこにつきっきり。「仕事は趣味のためって感じでしょうか(笑)」(福井さん)。
トミケンライデンは現在16歳になりましたが、ビー玉のように黒光りをした澄んだ瞳とチョコンとした前髪が、愛嬌たっぷりで若々しい印象を受けます。「繊細な部分があるのでもうちょっと落ち着いて欲しいんですけど。でも、乗り味はとてもいいんです。フワッとして反動もきつくないし、いいリズムなんですよ。他の人たちも『いい雰囲気の馬だね』って言ってくれています」(福井さん)。
年に3、4回は馬場馬術競技会に出場しているそうで、過去最高順位はデビュー戦での準優勝。さまざまなクラスがあるそうですが、「初級から中級を目指す所」(福井さん)に現在は位置しているそう。近いところでは4月下旬の御殿場の馬場馬術競技会に出場予定だそうです。
ここ最近はあまり近況を聞くことがなかったトミケンライデン。福井さんの大事なパートナーとして、元気に過ごしていることがわかって本当によかったです!
乗馬クラブコンチェルト
http://www.jouba.jrao.ne.jp/club/yamanashi/0300.html