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第19回 2010年2月10日(水) 焼き鳥&ライス(大井競馬場)

大井競馬場
幸福堂 焼き鳥&ライス(焼き鳥丼)

競馬ブック 大木 尚文

 
 予想と馬券を当てることが全ての私にとって、競馬場はお金を増やす場所、という感覚。毎レース、スタンド6階の記者席とパドックを階段で往復し、返し馬をチェックした後に馬券売り場へ。集中しているせいか、空腹感というものが湧いてこず、競馬場で何かを食べるということがほとんどない。当欄にとってもっとも相応しくない人間かもしれないが、同じ上山競馬場の出身で、現在、荒尾競馬場で活躍している峯村トラックマンに懇願されては断ることもできず、お引き受けすることにした。
 そこで、舌のこえた大井のトラックマン仲間に早速リサーチ。浮上したのが4コーナー寄りのスタンド1階にある幸福堂の「焼き鳥丼」だ。とは言っても食券販売機にその名前があるわけではなく、いわゆる知る人ぞ知る裏メニュー的な存在。単品の焼き鳥券(180円)三枚とライス券(150円)一枚を購入し、カウンターに提出。その際、「焼き鳥丼でお願いします」のひと言を忘れてはならない。そして、本鳥、なんこつ、つくね、鳥かわ、しろ、かしら、レバー、タン塩の計八種類の中からお好きなものを三本チョイス。注文を受けてから仕上げの焼きに入るので少々時間を要するが、その間に漂う芳しい匂いが何とも食欲をそそる。ご主人が約50年の間つぎ足しで守り続けてきたと言う秘伝のタレに何度も串をくぐらせて丹念に焼きあげ、いよいよオン・ザ・ライス。しょっぱさと甘さが絶妙にブレンドされたタレにコーティングされた焼き鳥とご飯。その間にしいてあるアクセントの葱もまた良い。味はもちろんのこと、690円でこのボリュームはまさにお値打ちと言っていいだろう。大井競馬場にお越しの際は、一度は食してもらいたい逸品だ。
 ちなみにこちらの幸福堂は、大井競馬開催だけでなく、他の南関東三場場外時も営業しているとのこと。


※ 本文で紹介している逸品については、取材時点のものです。 その後、値段改定やメニューが変わっている場合もございます。
 
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