当コーナーでは、地方競馬に関するイベントや注目レース等の気になる話題を写真と共にご紹介します。

第62回川崎記念(JpnⅠ) 参考レース&注目馬解説

2013年01月28日
第62回川崎記念(JpnⅠ)
2013年1月30日(水)川崎競馬場 2,100m
(出走表はこちらをご覧ください)

<参考レース>

みやこステークス(12年11月4日|JRA京都)
 5着:グラッツィア
 10着:ハタノヴァンクール
 グラッツィアはローマンレジェンドを前に見る位置の中団を追走。直線を向いてニホンピロアワーズが先頭に立ち、馬群を捌いて迫ったローマンレジェンドがゴール前でクビ差とらえて勝利。グラッツィアは直線半ばまでローマンレジェンドの直後で伸びたが、最後に離されて5着。それでも勝ったローマンレジェンドからはコンマ3秒差。後方集団を追走したハタノヴァンクールは直線でも伸びず見せ場をつくれなかった。

JBCクラシックJpnⅠ(12年11月5日|川崎)
 1着:ワンダーアキュート
 逃げていたマグニフィカが後退すると、3コーナーではトランセンドが先頭へ。これに外からソリタリーキング、シビルウォーが並びかけた。好位3番手を追走していたワンダーアキュートだが、ここではまだ仕掛けず、この3頭を先に行かせて一旦控えた。そして4コーナーで外に持ち出し、直線を向いて追い出されると、前にいた3頭をあっという間に置き去りにし、2着のシビルウォーに5馬身差をつける圧勝となった。

東京大賞典GⅠ(12年12月29日|大井)
 2着:ハタノヴァンクール
 3着:ワンダーアキュート
 逃げたのはフリオーソで、ハタノヴァンクールは早め4番手の内、ローマンレジェンドはその外を追走。1番人気となったワンダーアキュートはそのうしろから。直線を向いてローマンレジェンドが先頭に立ち、追ってきたワンダーアキュートが外から並びかけ一騎打ちかにも思えたが、ゴール前でローマンレジェンドが振り切って勝利。ラチ沿いを回ってきたハタノヴァンクールもゴール前迫り、ワンダーアキュートを交わして2着に入った。

報知オールスターカップ(13年1月3日|川崎)
 3着:カキツバタロイヤル
 スタート後は後方だったシーズザゴールドが1周目のスタンド前で先団まで一気に進出したのに対し、カキツバタロイヤルは後方3番手を追走。直線でシーズザゴールドが単独で先頭に立つと、ゴール前ではアドマイヤシャトル、さらには向正面から位置取りを上げてきたカキツバタロイヤルが迫って3頭の接戦。シーズザゴールドがぎりぎりしのぎ、アドマイヤシャトルが半馬身差、カキツバタロイヤルはハナ差で3着だった。



<注目馬解説>

グラッツィア(JRA)
 デビュー5戦目までは芝を使われていたが、ダート中距離に路線変更してからは順調に出世。重賞初挑戦のシリウスステークスGⅢは9着と離されたが、続くブラジルカップでは勝ったナムラビクターに5馬身ちぎられたとはいえ2着と好走。前走みやこステークスGⅢでは、直線でローマンレジェンドに導かれるように進出したが、最後までは伸び切れず5着。とはいえ着差はコンマ3秒。2着ニホンピロアワーズ、3着ホッコータルマエらとはほとんど差がなく、それらに近い能力があると見てもよさそう。ダート左回りは4戦2勝、2着1回。

タカオノボル(JRA)
 ダートでは15戦4勝、2着3回だが、そのうち二桁着順も5回と、勝つか負けるかがはっきりしたタイプ。前々走準オープンの初夢特別は、直線楽な手ごたえで先頭に立ったメーデイアをゴール前でとらえて勝利。メーデイアといえばその後、重賞初挑戦となったTCK女王盃JpnⅢで5馬身差の圧勝。そうした力関係をどう評価するか。前走東海ステークスGⅡは内の5番手あたりを追走したものの直線失速して12着だった。

ハタノヴァンクール(JRA)
 ジャパンダートダービーJpnⅠではゴール前強烈な末脚を発揮してダート3歳のチャンピオンとなった。休養を挟んで、秋はみやこステークスGⅢ・10着、ジャパンカップダートGⅠ・8着と期待にこたえられず。しかし内田博幸騎手が鞍上となった東京大賞典GⅠでは、早め4番手追走からラチ沿いを回ってくるロスのない競馬で再び自慢の末脚を発揮。勝ったローマンレジェンドに半馬身差まで迫った。川崎の小回りコースをこなせるかがカギとなりそう。

クリールパッション(JRA)
 5歳時のエルムステークスGⅢ以来2年以上勝ち星から遠ざかり、明けて8歳。地方のダートグレードでは、11年の名古屋大賞典JpnⅢでエスポワールシチーから2秒離れて3着。11年の浦和記念JpnⅡではゴール前の接戦に加わり川崎のボランタスに0秒4差の5着。前走白山大賞典JpnⅢでは、勝ったニホンピロアワーズから2秒8離されての5着。他の中央馬や地方有力馬の何頭かが凡走した時に馬券圏内の可能性も出てくる。

カキツバタロイヤル(船橋)
 南関東で重賞3勝のほか、常に重賞では上位争い。11年のダイオライト記念JpnⅡで2着、同年の日本テレビ盃JpnⅡでも3着という実績はあるが、ともに勝ったのはスマートファルコンで、1秒以上離されていた。前走トライアルの報知オールスターカップは3着。スローペースでも後方に控え、向正面からロングスパート。負けはしたものの、好位から早め先頭のシーズザゴールドに半馬身+ハナ差まで迫り、力のあるところは見せた。展開次第で上位争いの可能性も。

ワンダーアキュート(JRA)
 JBCクラシックJpnⅠでの5馬身差圧勝は記憶に新しいところ。GⅠ/JpnⅠ初制覇となったが、それまでにも11年の東海ステークスGⅡでのレコード勝ちや、東京大賞典GⅠでスマートファルコンにハナ差の2着など、能力の高さは示していた。昨年、JBCのあとはジャパンカップダートGⅠ・2着、東京大賞典GⅠでは勝ったローマンレジェンドを交わしかける場面があって3着。昨年は凡走といえるのが東海ステークスGⅡ(10着)のみで、安定して高い能力を発揮している。JBCクラシック圧勝と同じ舞台なら期待は大きい。



文・構成:斎藤修(サイツ)



※ 当コンテンツの内容は、編集時点(1月28日)での情報となっております。出走回避等によりレースに出走しない可能性もありますのでご了承ください。また、当コーナーの内容に関しまして、NARおよび競馬主催者が特定馬の推奨などを行うものではありません。