当コーナーでは、地方競馬に関するイベントや注目レース等の気になる話題を写真と共にご紹介します。

第14回ジャパンダートダービー(JpnⅠ) 参考レース&注目馬解説

2012年07月09日
第14回ジャパンダートダービー(JpnⅠ)
2012年7月11日(水)大井競馬場 2,000m
(出走表はこちらをご覧ください)

<参考レース>

ヒヤシンスステークス(12年2月18日|JRA東京)
 1着:フリートストリート
 1番人気のフリートストリートは好スタートも控えて好位の5番手あたりから。直線を向いて、前を行く4頭の外に持ち出して追い出されると、200メートルを切ったあたりで単独先頭へ。ゴール前で外からゲンテン、メイスンキャプテンらが追ってきたが、これらを振り切って勝利。

端午ステークス(12年4月29日|JRA京都)
 1着:ハタノヴァンクール
 3着:ホッコータルマエ
 中団から早めに進出したグッドマイスターが直線を向いて単独で抜け出したところ、3番手を追走していたホッコータルマエ、後方から徐々に押し上げてきた1番人気ハタノヴァンクールがゴール前で猛追し、3頭の接戦。外から伸びたハタノヴァンクールが差し切り勝ち。グッドマイスターがクビ差で2着に粘り、ホッコータルマエはハナ差とらえきれず3着だった。

兵庫チャンピオンシップJpnⅡ(12年5月3日|園田)
 1着:オースミイチバン
 エイシンキンチェムが先頭に立って、オースミイチバンは直後2番手から。1周目スタンド前ではスローペースとなって、人気の中央勢が先団を形成する展開。3コーナーで内からタイセイシュバリエが先頭に並びかけ、オースミイチバンも3~4コーナーで外から進出した。直線を向くとオースミイチバンがあっという間に突き放し、2着のタイセイシュバリエに2馬身半差をつける完勝となった。

青梅特別(12年6月3日|JRA東京)
 1着:ホッコータルマエ
 古馬1000万条件で、3歳馬にとっては同日のユニコーンステークスに出られなかった馬たちがこちらにまわった。1番人気に支持されたホッコータルマエは、好スタートも控えて3番手から。直線を向くところで前4頭の横一線からホッコータルマエが抜け出し、そこに外からエアハリファが迫り、後続を離しての一騎打ちは、ホッコータルマエが3/4馬身差で振り切った。上位4着までを3歳馬が独占。

ユニコーンステークス(12年6月3日|JRA東京)
 1着:ストローハット
 2着:オースミイチバン
 1番人気ストローハット中団よりうしろを追走。2番人気オースミイチバンはスタートで出負けして最後方からとなったが、徐々に位置取りを上げた。直線での追い比べは、馬群を捌いて残り200メートルを切って抜け出したストローハットがそのまま押し切って勝利。大外からオースミイチバンが伸びたものの1馬身3/4差で2着まで。

東京ダービー(12年6月6日|大井)
 1着:プレティオラス
 5着:アートサハラ
 羽田盃を勝って2番人気のアートサハラは後方集団、同3着ながら6番人気のプレティオラスは最後方から。直線半ばでエミーズパラダイス、プーラヴィーダが馬群から抜け出したが、大外一騎のプレティオラスがゴール前でとらえて勝利。アートサハラも直線伸びたものの5着まで。

東海ダービー(12年6月8日|名古屋)
 1着:マイネルセグメント
 5着:アルドラ
 ヴィグラスサウンドが逃げ、マーメイドジャンプが2番手を追走。ペースが落ち着いた1周目スタンド前でマイネルセグメントがこの2頭に外から迫った。アルドラは中団うしろから。3~4コーナーでマイネルセグメントが先頭に立ち、外からまくってきたブライトシンプーに直線で交わされかけたものの、ゴール前でひと伸びしたマイネルセグメントがブライトシンプーをアタマ差でしりぞけて勝利。アルドラはやや離れて5着だった。



<注目馬解説>

ホッコータルマエ(JRA)
 デビューから一貫してダートを使われ、1400メートルの新馬戦こそ11着だったが、距離を延ばして頭角を現す。2勝目となった4月7日の500万下は好位から抜け出し6馬身差圧勝。続く端午ステークスは、先に抜け出したグッドマイスターにゴール前で詰め寄り、勝ったハタノヴァンクールからクビ、ハナの差でタイム差なしの3着だった。前走、古馬1000万条件に入っての1600メートル戦は、直線エアハリファとの一騎打ちとなり、3/4馬身差で勝利。上り35秒3の末脚を見せた。

フリートストリート(JRA)
 年明けにデビューし、ダートで3連勝とまだ底を見せていない。前走は2月18日東京ダート1600メートルのヒヤシンスステークス。5番手追走から直線で抜け出し、ゴール前迫ってきたゲンテンを半馬身差でしりぞけるという、内容的には完勝だった。3歳オープン戦だったとはいえ、まだ一線級との対戦経験がなく、今回はそれ以来5カ月ぶりの実戦で力をつけているかどうか。

プレティオラス(大井)
 重賞初挑戦となった羽田盃は、4コーナーでかなり離れた後方から追い込むも、勝ったアートサハラから1 3/4+アタマ差の3着(同着)。他馬が40秒台の上りのなか、この馬だけ37秒5という末脚を見せた。前走東京ダービーは前半こそ最後方だったものの、3コーナーから早めに仕掛けていき、それでも4コーナー後方から4番手という位置取りだったが、直線では前を行く馬たちを豪快に差し切った。上り35秒台を使うJRA勢を相手にその追い込みが決まるかどうか。

トリップ(JRA)
 唯一芝のクラシック路線からの参戦。弥生賞は好位追走から直線でコスモオオゾラに交わされて2着。皐月賞12着、日本ダービー7着だが、過去5年の連対馬のうち3頭が芝のクラシック着外からの参戦だったというデータもある。父はダートでも活躍馬を多数輩出しているクロフネで、母ビーポジティブも船橋・クイーン賞GIIIを制し、そのきょうだいにはトゥザヴィクトリー、サイレントディールなど、芝・ダート兼用の活躍馬も。ダートでこそ力を発揮する可能性もある。

アートサハラ(大井)
 重賞初挑戦となった羽田盃を8番人気で勝利。前がごちゃつく展開を中団待機で3コーナーから仕掛け、直線先頭に立って押し切った。東京ダービーでも中団から伸びてはいるものの、プレティオラスの強烈な追い込みの前に5着だった。道中は遊ぶところがあって、東京ダービーのレース後もまったく疲れはなかったという。もてる能力を100%発揮すれば巻き返す可能性はある。

ストローハット(JRA)
 芝で5戦1勝のあとダートに路線転向し、1800メートルの500万下からユニコーンステークスGIIIを連勝。1番人気に支持されたそのユニコーンステークスでは、残り200メートルで抜け出し、兵庫チャンピオンシップJpnIIで1、2着だったオースミイチバン、タイセイシュバリエを完封。ダートではまだ底を見せていない。

オースミイチバン(JRA)
 デビュー5戦目の未勝利戦からダートで3連勝で兵庫チャンピオンシップJpnIIを制覇。前走ユニコーンステークスGIIIは、直線外からよく伸びたものの、勝ったストローハットに1馬身3/4及ばず。とはいえ、スタートで出負けして最後方からとなったうえ、兵庫チャンピオンシップで賞金を稼いだことで、他の牡馬より1キロ重い57キロを背負っていた。それでいてメンバー中最速の36秒2という上りだけに、好位からスムーズにレースが運べれば、さらに力を発揮する可能性も。

ハタノヴァンクール(JRA)
 ここまで6戦のうち芝の2戦は2桁着順だが、ダートでは4戦全勝。前々走、伏竜ステークスは4コーナー11番手から豪快な追い込みを決め、ゴールでは手綱を緩める余裕があった。前走、端午ステークスは、直線で先に抜け出したグッドマイスターとはかなり離れた位置からゴール前で差し切った。ダートはいずれも右回りの1800メートル戦を使われており、同じ右回りの大井の長い直線で、さらに末脚が生きるかもしれない。



文・構成:斎藤修(サイツ)



※ 当コンテンツの内容は、編集時点(7月9日)での情報となっております。出走回避等によりレースに出走しない可能性もありますのでご了承ください。また、当コーナーの内容に関しまして、NARおよび競馬主催者が特定馬の推奨などを行うものではありません。