第11回JBCクラシック(JpnT) 参考レース&注目馬解説

2011年11月02日
第11回JBCクラシック(JpnT)
2011年11月3日(祝木)大井競馬場 2,000m
(出走表はこちらをご覧ください)

<参考レース>

帝王賞JpnT(11年06月29日|大井)
 1着:スマートファルコン
 4着:ボンネビルレコード
 5着:フィールドルージュ
 好スタートから快調に飛ばしたスマートファルコン。エスポワールシチーが3コーナーで差を詰めたが、スマートファルコンは直線に入ると、なおもしっかりとした足取りであっという間に突き放し、9馬身差をつけて圧勝。勝ちタイムの2分1秒1は、前年の東京大賞典のレコードには及ばなかったとはいえ、驚異的なタイム。ボンネビルレコードは中団から伸びての4着だが、帝王賞には6年連続出走で、いずれも掲示板確保は立派だ。

マイルチャンピオンシップ南部杯JpnT(11年10月10日|JRA東京)
 1着:トランセンド
 1番人気に支持されたトランセンドにとってはドバイワールドカップ2着以来、6カ月半ぶりの実戦。逃げたエスポワールシチーの2番手を追走し、直線では外からダノンカモンに交わされて一旦は3番手に下がる場面もあったが、ゴール前しぶとく差し返しての勝利。「1600メートルずっと追いどおしだった」という藤田伸二騎手。仕上がり途上にもかかわらずの勝利で、ひと叩きして臨む今回は上積みが期待できる。

白山大賞典JpnV(11年10月04日|金沢)
 1着:シビルウォー
 10着:コロニアルペガサス
 長丁場にもかかわらず先行争いが激しくなり、シビルウォーはいつもどおり縦長の中団よりうしろからレースを進めた。向正面でレースが一気に動き、3コーナー手前ではメイショウタメトモが、4コーナーではニホンピロアワーズが先頭に立ったが、外からまくってきたシビルウォーがあっさり交わし、1番人気のニホンピロアワーズに2馬身半差をつけて勝利。前走ブリーダーズゴールドカップJpnUに続いての重賞連勝となった。

東京記念(11年09月14日|大井)
 1着:テラザクラウド
 4着:ボンネビルレコード
 8着:サイレントスタメン
 直線を向いて先頭に立ったのは1番人気のマズルブラストだったが、好位のうしろで機をうかがっていたテラザクラウドが満を持して追い出すと、残り200メートルを切ってマズルブラストをとらえ、あっという間に3馬身突き放しての完勝。B級から5連勝で重賞初制覇となった。中団を追走していたボンネビルレコードは前をとらえるところまではいかなかったものの、直線ではしぶとく伸びて4着と好走した。



<注目馬解説>

シビルウォー(JRA)
 ダートの中長距離を中心に使われ、ここまでの8勝はすべてダートの1700メートル以上。昨年8月の関越ステークスでオープン初勝利を挙げたが、その後は後方追走から直線どこまで追い上げられるかという脚質もあり、なかなか勝ち負けまでには至らなかった。しかし前々走、ブリーダーズゴールドカップJpnUでは3コーナーから一気のまくりで直線で先頭に立つと6馬身突き抜けて圧勝。前走白山大賞典JpnVも同様のレースで勝利。展開がはまったときは強い。

ボンネビルレコード(大井)
 帝王賞、かしわ記念とJpnT・2勝馬も、もう9歳。08年9月の日本テレビ盃JpnU以来勝ち星から遠ざかっているとはいえ、大きく負けることはまれで、特に南関東限定の重賞では堅実に掲示板内を確保している。今回のJBCクラシックJpnTと同じ舞台の帝王賞JpnTには6年連続して出走し、すべて5着以内を確保。現状では2強の力が抜けているが、それだけに展開次第では馬券圏内なら十分に狙える。

タガノサイクロン(兵庫)
 中央ではダートのオープン特別で3着、芝のオープン特別で2着という実績。昨年夏以来1年近くのブランクがあり、転入した兵庫では初戦のA1特別を勝ち、2戦目の摂津盃では逃げ粘るプニプニヨークンを直線でとらえて2馬身半差完勝。前走姫山菊花賞でも、直線先頭のリーブザネストをゴール前でとらえ、兵庫転入後はこれで3連勝。8歳だがここまで34戦とそれほど使い込まれてはおらず、兵庫の古馬戦線では今後期待の1頭。

トランセンド(JRA)
 1000条件とオープン特別で2度のレコード勝ちがあり、ダートでは早い時期から能力を発揮。特に藤田伸二騎手が鞍上となった昨年5月の東海ステークスGU以降は7戦連続連対中。その中には、ジャパンカップダート、フェブラリーステークス、そして前走マイルチャンピオンシップ南部杯というGT・JpnT・3勝に加え、ドバイワールドカップでもヴィクトワールピサに半馬身差の2着。南部杯を叩いての上積みは確実で、初めての大井でスマートファルコンとどう相対するか。

スマートファルコン(JRA)
 08年10月の白山大賞典JpnV以降は地方のダートグレードのみを使われ、積み重ねた重賞16勝はJRA所属馬では歴代最多。昨年船橋で行われたJBCクラシックでJpnT初勝利を果たすと、そこからはまさに無敵の6連勝中。特に今回の舞台となる大井2000メートルでは、東京大賞典JpnTで2分0秒4という脅威のレコードを叩き出し、今年6月の帝王賞JpnTでも2分1秒1という好タイムでエスポワールシチーに9馬身差をつける圧勝。トランセンド相手でもハナを叩いて一気に逃げ切れるかどうか。

テラザクラウド(大井)
 昨年3歳時はクラウンカップ2着、東京湾カップ3着ともう少しのところでタイトルには手が届かず。東京ダービー8着を最後に休養に入った。今年2月に復帰すると、4月のB2B3特別から連戦連勝で勝ち上がり、4歳になって重賞初挑戦となった東京記念を制覇。マズルブラスト、ボランタス、ボンネビルレコードという重賞実績馬を従えての勝利だけに評価できる。今回はダートグレード初挑戦がいきなりのJpnTだけに楽ではないが、4歳だけに今後へつなげる一戦としたい。


文・構成:斎藤修(サイツ)



※ 当コンテンツの内容は、編集時点(11月2日)での情報となっております。出走回避等によりレースに出走しない可能性もありますのでご了承ください。また、当コーナーの内容に関しまして、NARおよび競馬主催者が特定馬の推奨などを行うものではありません。