第3回 2008年7月25日 ロードバクシン |
99年に兵庫競馬でサラブレット導入後、2世代目のロードバクシンが兵庫3冠馬に輝いたのは皆さんもご存じのこと。「今までたくさんの重賞を勝たせてもらってるけど、みんなの前で初めて『やったぁ〜!』って叫んでしまった(苦笑)」と、二冠目・兵庫チャンピオンシップ優勝後の曾和直榮調教師。兵庫サラブレット初のグレード制覇という偉業を達成しました。
その後もロードバクシンは息の長い活躍を続け、07年2月に引退。重賞12勝という実績を引っ提げて種牡馬入りのプランもありましたが、生殖能力の不安により現役を続行。一度は北海道競馬所属になるも、その後に笠松競馬所属として再出発しました。
「(ロードバクシンの)元のオーナーさんにお世話になっていた関係で『やってみるか?』って声をかけて頂いたんです」と、現在管理をしている伊藤強一調教師。笠松の環境にもすぐ慣れて、今年5月から戦列復帰。
「もっとうるさいかと思ったけど、牡馬の中ではおとなしい方だね。初めて見た時、走りそうないい顔しているなぁって思った」とベテランの梶原一博厩務員は言っていましたが、10歳とは全く思えないあどけない顔つきと凛々しい表情。また、すいこまれるかのような瞳は、ひと際目を引くものがあります。普段の調教では目立つ動きをする方ではないそうですが、レースにいけば跳びまでガラッと変わるそう。
気合いが乗ってきたという転厩5戦目の7月23日に行われた揖斐峡(いびきょう)特別。4番人気ながらも、抜群のスタートで2番手から積極的に進めると、3コーナーでは早々先頭へ。直線は自厩舎の人気馬と叩き合いになるも競り落としました。「最後までわからんかったけど、よく頑張ってくれた」とコンビを組んだ濱口楠彦騎手。
450キロ台の小柄な馬ですが、勝負根性は園田時代から一級品。そんな往年の底力を彷彿とさせるかのような、1年9カ月ぶりの復活劇でした。今後は再び肩掛けを目指して…兵庫3冠馬の現役生活は、9年目に入っています。
「高齢で名の売れている馬って、全国的にもいますよね。笠松に、そういう馬たちが集まるレースができればいいなぁって前から思っていたんです。それぞれのファンが来てくれるでしょうし、まずは競馬場にファンを呼ばないと…」(伊藤調教師)。そんなドリームレースの起爆剤として、ロードバクシンの存在は絶大。
『シルバーカップin笠松(仮称)』、是非見てみたい!って思いませんか?
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