第88回 2019年1月10日(木) おでん定食(浦和競馬場)
浦和競馬場
「里見食堂」 おでん定食(550円)
まさに食堂という雰囲気
浦和競馬場はスタンドの裏手にある売店の列を筆頭に、いわゆる“昭和の雰囲気”が残っているところ。その売店の奥にある平屋建ての発売所も昭和っぽさが漂う場所で、外側にはかつての馬券売場の窓口の跡が残っています。
もちろん建物のなかも同じような香り。その一角にある「里見食堂」も年季の入った店構えをしています。
「里見食堂」といえば“黄色いカレー”がわりと有名(?)なメニューですが、個人的にはここで「天ぷらそば」を食べようと思っていました。でも私の前にいたおじさまがおでんを注文したところで方針変更。わたくし、これまでコンビニでおでんを買ったことがなく、家でもおでんを作らない派。そこで「久しぶりにおでんでもいいかな」と思い立ったのでした。ちょうど「お好きな3品とごばん・汁物・漬物で550円」と書かれた紙が目に入ったことだし。
おでんは13種類
でも私はおでん初心者なので、3品を選ぶところでやや逡巡。まずは前のおじさんが注文していたがんもどきを指名して、続いてすじ。最後にちょっと悩んで厚揚げにしました。アレレ、豆腐系が2つになっちゃった。
カウンターのおばさまに「つゆも入れますか?」と聞かれたので「喜んで」と返事。続いて「お吸い物を作ってきますね」ということで20秒ほど待ち、トレーに載ったおでん定食を渡されました。うーむ、汁物が2つある……
それはともかく、まずはおでんからいただきましょう。全体的に塩加減がほどほどで、とてもやさしい舌ざわり。ところで“すじ”なんですが、私は串に刺さった「牛スジ」をイメージしていたんですけれど、浦和の“すじ”って、この大きいカマボコみたいなもの?
調べてみると、関東地方の“すじ”はコレなんだとか。このトシになって初めて知りました。おばさまが“ちくわぶ”と間違えたのかと思いましたわ(汗)
という疑問がありながらもおいしく食べて、付け合わせのお吸い物を飲んでホッとひと息。昭和の大衆食堂で食事した気分になりました。
左からがんもどき、厚揚げ、すじ
とはいえ、私が訪問したのは平日の昼間。11月4日のJBCデーはまともに営業できるのかしら?
と心配になったので「この前の祝日、12月23日は混雑しました?」と聞いてみました。
「うーん、どちらかというと、その前の有馬記念の日のほうが混んでいましたね」
あら、それは意外。でも今年の11月4日はスゴイことになると思いますよ。
そんな話をしながらトレーを返し、荷物を取りに席に戻ると、私の向かいに座った兄さんがドンブリに入ったカレーを持っている!
それはまさしくカレーそば。そうか里見食堂の名物がカレーなら、そのメニューにする手があったのか。次の機会はそれにしよう!!
浅野靖典(あさのやすのり)
競馬キャスター・ライターとして活動中。「クリック!地方競馬」キャスターを務めているほか、JRAブリーズアップセール、八戸、九州の各競走馬市場にて司会進行を担当。ライターとしては、
・競馬総合チャンネル(netkeiba.com)
・POGの達人
・JRAホームページ
・週刊プレイボーイ
・WEBハロン
などに寄稿している。
※ 本文で紹介している逸品については、取材時点のものです。 その後、値段改定やメニューが変わっている場合もございます。