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第82回 2018年7月10日(火) 焼いか定食(金沢競馬場)

金沢競馬場
「軽食今村」 焼いか定食(700円)

食堂街のいちばん奥にあります
 私が金沢競馬場に行く回数は他の地方競馬に比べると少なめで、そうなると入ったことがある店に行ってしまいがち。しかしそれでは「馬美味行脚ニスト」としてイカンのではないか!
 と思ったので、先日の金沢競馬訪問では入ったことがない店に行こうと考えたのでありました。
 しかしどこに入ればいいのかよくわからん……
 そういうときに頼るべきは地元民。顔見知りの地元競馬ファンに聞いてみました。「○○と○○以外でおすすめの店はありますか?」
このコンロで焼き上げます
「だとすると、食堂街の角っこにあるお店かな。気さくな感じのおばさんがやっていて、いか焼きが名物みたいですよ」とのこと。おお、ありがとうございます!
 という推薦を得て入ったお店は先客が3名様で、いずれも常連さんの香り。こちらは完全なる一見さんですから、最初はどうしても挙動不審になってしまいます。でも今回はメニューまで薦められているので、すぐに「焼いか定食」と言うことができました。
「はーい、ちょっと待ってね」
 という声でしばらく待機。お店の窓からは本馬場入場に向かう馬たちの姿が見えました。
 さて、どのくらい待つのかな……と思ったら、イカが焼ける匂いが漂ってきた!
焼いか定食
 厨房のなかにあるコンロを見ると、アルミホイルの下からけむりが立ち昇っているではないですか。なるほど、これでじっくりと火を入れているんですね!
「昔はイカを串に刺して炭で焼いていたんですけれど、今はガスコンロ。けっこう前に、串は使わないでということになったもので」
 そういえば金沢競馬場には焼き鳥とか、いわゆる“串もの”のメニューがないですよね。そういう経緯があったんですか。
 でもコンロのほうが炭よりも手軽で、しかも焼きムラができにくそうだからむしろ好都合といえるのかも。そして焼き上がったイカは表面がつややかで仕上がり良好!
やきイカ!
 おろしショウガを溶かしたタレとからめて食べると、表面はすこし硬く、中身は歯ごたえがあるのにやわらかいという、まさに“焼きイカ”という感覚。ちょっと甘めのタレは関東人になじみが薄い味ですが、それでもイカとの相性は良好なので、ごはんよりも先にイカを食べ尽してしまいました。
 このお店は店頭に屋号が書かれていないし、メニューに何があるのかよくわからないので、遠方からの来場者にとっては入りにくい感じ。でも地元ファンのおかげで、当たりのお店に出会うことができました。イカが焼き上がるまでの時間はおよそ5分。大量生産ができないタイプのメニューですから、お店に余裕がありそうなときの訪問をおすすめします!
浅野靖典(あさのやすのり)

競馬キャスター・ライターとして活動中。「クリック!地方競馬」キャスターを務めているほか、JRAブリーズアップセール、八戸、九州の各競走馬市場にて司会進行を担当。ライターとしては、
・競馬総合チャンネル(netkeiba.com)
・POGの達人
・JRAホームページ
・週刊プレイボーイ
・WEBハロン
などに寄稿している。

※ 本文で紹介している逸品については、取材時点のものです。 その後、値段改定やメニューが変わっている場合もございます。

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