第128回 2019年3月20日 オグリキャップの娘と孫娘、キョウワスピカ&アザヤカサクラ&シスネ
(提供:長濱智美さん)
昭和と平成をまたぎ、国民的スーパーホースとして絶大な人気を誇ったオグリキャップ。競馬を知らない人でも誰もが知っている馬、そんな稀有な存在でした。
平成も残りわずかになり、新年号になろうとしている今。つい先日もオグリキャップの話題がスポーツ紙で紹介されたことで、ネットでも大きな話題となり、改めてオグリキャップという馬のカリスマ性を実感させられました。
新冠の長濱忠さんの牧場には、オグリキャップの血を引く馬たちが暮らしています。
オグリキャップの娘キョウワスピカは今年23歳。現役時代は佐賀と荒尾で走り、縁があって、繁殖生活は長濱さんの牧場で過ごし10頭の仔を出産。昨年、繁殖生活からは卒業し、現在は長濱さんの牧場の4代目ゴッドマザー役として、若い繁殖牝馬たちを支えるお仕事をしています。
そんなキョウワスピカの娘でオグリキャップを祖父に持つ、アザヤカサクラ(11歳、父サウスヴィグラス)とシスネ(9歳、父サムライハート)姉妹も、それぞれ長濱さんの牧場で繁殖生活を送っています。
アザヤカサクラは北海道、名古屋、大井所属で、現役引退後は2017年に初仔(牡馬、父フリオーソ)を出産し、今年デビュー予定。現在はタイムパラドックスのラストクロップとなる仔を受胎中とのこと(3月末出産予定)。
シスネは大井で走り、昨年初仔(牡馬、父レッドスパーダ)を誕生させています。現在はアポロソニックの仔を受胎中とのこと(4月出産予定)。
オグリキャップのひ孫となる貴重な血が、脈々と続いているのですね。
「出産はある意味レースよりも過酷で危険な仕事なので、無事に出産し、元気でいてくれることだけを祈るような毎日です。何よりも元気で、仔馬たちと過ごす時間が健康で至福の時であって欲しいです。
オグリキャップの血をつなげていく貴重な存在のこの姉妹が、オグリキャップの現役時の姿を知る人にも知らない人にも、それぞれの形でいいのでオグリキャップが遺した思い出を通して、ときめきと幸せを届けることができたらうれしいです」と、長濱忠さんの奥様・智美さん。
智美さんが送ってくださった写真は、草を食んでいるのが
キョウワスピカ、真ん中にいるのは
シスネ、そのお隣が
アザヤカサクラの親子3ショット。オグリキャップの血を引き、譲り受けたかのような芦毛の体をした娘と孫娘が、仲良く並んで穏やかに時を過ごしているこの写真に、感動を覚えます。
高橋華代子(たかはしかよこ)
元NHK山形放送局キャスター。現在は南関東競馬を中心に取材活動中。
<掲載媒体>
・南関魂
・TCKホームページ
・楽天競馬
・WEBハロン
・馬事通信
・netkeiba.com
・ターファイトクラブ会報誌
・SPAT4ザ・ウィナーズ
など