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第125回 2018年12月20日 サクラシャイニー

大高坂賞(2017年)で3連覇を飾ったサクラシャイニー
(提供:高知県競馬組合)

Profile
 12月2日の高知競馬場11レースのトパーズ特別(1400m)で、12歳のサクラシャイニー(高知・田中守厩舎)が勝利を挙げました。ネット上でも、「感動した」という声が多く見られました。

 ゴールデンコンビの赤岡修次騎手を背にし、道中は3番手外目を進めると、3~4コーナーから上がっていき、2着に入った6歳年下のタイキオールブルーに半馬身差をつける勝利。通算20勝目です!!!

 サクラシャイニーはサクラローレルの甥っ子。2008年5月にホッカイドウ競馬からデビュー。3戦目からは中央競馬へ移籍すると、最終的にはオープンレースを中心に走りました。

 2014年10月から高知競馬の一員になり、黒潮マイルチャンピオンシップを皮切りに、大高坂賞3連覇、福永洋一記念、園田FCスプリントなど、重賞9勝。兵庫ゴールドトロフィーも3着になるなど、この路線の高知の大将として快速ぶりを存分に発揮してきました。

 私は南関競馬を中心に取材をしていますが、2015年12月の船橋競馬場で行われた総の国(ふさのくに)オープンで、当時9歳だったサクラシャイニーが遠征をし、早め先頭に立ってそのまま押し切って勝利を挙げた姿は、今でも強く印象に残っています。

 高知生活も5年目に突入し、現役生活は11年目に入りました。年齢は重ねましたが、出走回数は72戦と、ここまで大事に使われてきたことも長きに渡って走り続けている要因の一つでもあるでしょう。

 「昔は若い牝馬が好きで、よく馬っけを出して立ち上がったりしていましたが、今は普通の馬になったというか、扱いやすくなりましたね。

 この間の勝ったレースは、雨が降って走りやすい脚抜きのいい馬場になって、前がやり合ってくれる展開になったのもよかったです。昔なら持ったままで勝てるような内容だったと思います。

 年齢的な面は感じさせるようになりましたが、 今でもレースでの気持ちは満々で、ゲートでも行くぞっていうのが伝わってきます。ここまで本当によく頑張ってくれていて、えらい馬です」(田中調教師)。

 現在は北海道で放牧休養中、来春には帰厩予定とのこと。今度レースに出走した際は13歳。たくさんのドラマを積み重ねてきたサクラシャイニーが、これからもどんな走りで魅了してくれるのでしょうか。土佐の砂上で、何より無事に走り続けて欲しいです!

高橋華代子(たかはしかよこ)

元NHK山形放送局キャスター。現在は南関東競馬を中心に取材活動中。
<掲載媒体>
・南関魂
・TCKホームページ
・楽天競馬
・WEBハロン
・馬事通信
・netkeiba.com
・ターファイトクラブ会報誌
・SPAT4ザ・ウィナーズ
など

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