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第81回 2015年4月20日 プレファシオ

 中央5勝の実績で船橋の出川克己厩舎に移籍したプレファシオ。重賞タイトルまであと一歩届きませんでしたが、2013年京成盃グランドマイラーズで2着になるなど南関東の重賞レースを中心に走ってきました。
 そんなプレファシオは今年2月11日の報知グランプリカップで出走取消をし、そのまま現役生活を引退。千葉県千葉市若林区にある殿山ガーデン乗馬クラブで第二の生活を歩み始めました。
 ここは船橋競馬場の誘導馬たちが普段過ごしている場所で、プレファシオも乗馬の練習を開始し、早くも4月15日に誘導馬デビューを果たしました。「頭がよくて素直な馬です。丈夫なので毎日調教ができたのもよかったですね。順調にいきました」と殿山ガーデン乗馬クラブ会長の胡桃晴夫さん。
 1レースと2レースはベテランの誘導馬と一緒に行い、3レースと4レースはプレファシオだけで行いました。
 馬場に入ってゴール板付近まで歩いていくのは大人しくしているのですが、そこから引き返してくる時が、競走馬たちからキャンターで抜かされていく状態になるので、チャカチャカして一緒に走り出そうとする所が見受けられました。
 競走馬と誘導馬の求められることは正反対。2か月前まではこの場所で速く走るためのトレーニングを行ってきた馬が、こんなにも早く誘導馬として帰ってきたのは本当にすごいことだなぁと感心させられました。
 「まだおどおどしている感じですが、頭のいい馬なので慣れてくれば落ち着けると思います。こうやってちょくちょく顔を見られるのは元気にしているのがわかってうれしいですねぇ。今度はニンジンを差し入れしてあげたいです」と会いに来ていた出川調教師。
 5月5日に船橋競馬場で行われるかしわ記念JpnⅠでは、3頭の誘導馬が競走馬をエスコートするそうで、プレファシオが先導で行う予定だそうです。大役を無事に務めて欲しいと思います!
 なお、この殿山ガーデン乗馬クラブには一足早くスターシップも誘導馬になるために入厩していますが、現在は脚元の不安でお休みをしているそうです。いずれは、プレファシオとスターシップが並んで誘導する日が来ることを楽しみに待ちたいです。

高橋華代子(たかはしかよこ)
元NHK山形放送局キャスター。
現在は南関東競馬を中心に取材活動中。
<掲載媒体>
・南関魂
・TCKホームページ
・楽天競馬
・WEBハロン
・馬事通信
・netkeiba.com
・ターファイトクラブ会報誌
・SPAT4ザ・ウィナーズ
など