第6回 2012年3月9日(金) 合いがけカレー(大井競馬場)
大井競馬場
合いがけカレー(600円)
3月からはナイター開催が始まる大井競馬。冬期間の平日は昼間の開催ということで、ナイター期間よりは人影が少なく、そして外は寒いというのが恒例だ。そんな状況なので、大半の観客は最新のスタンド「L−WING」のなかにこもりきり。でも、ふと思い立ってガラガラの2号、3号スタンドを見ながらいちばん端の4号スタンドまで来てみると、おお、ここには意外と人がいる!
その4号スタンド1階の売店案内をなんとなく見ると、「牛すじバラ肉カレー」という表示が出ていた。なんて食欲中枢を刺激してくれるネーミングだこと。さっそくそれを提供してくれるお店「幸福堂」に行ってみると、「合いがけカレー」という商品名とともに、『牛すじバラ肉カレーまたはもつ煮カレーのどちらかを選んでください』という貼り紙があった。こちらはちょうど2人連れ。ならば両方を試してみようではないか!
ということで、それぞれひとつずつ注文。まずは「牛すじバラ肉カレー」から味見しよう。まずは共通素材であるカレーから。さすが、長年の営業経験がモノを言っている感じの安心できる味だ。そして反対側の牛すじバラ肉へ。やわらかく深く煮込まれた肉をカレーと一緒に食べてみると……。合ってる合ってる。肉が甘めの味つけだから、ちょうどバランスがよくなっているという印象だ。これは混ぜて食べたいメニューだなあ。
続いて「もつ煮カレー」に移行。こちらも同じように、カレー→もつ煮→もつ煮カレーの順で食べてみる。さあ、カレーとのコラボレーションはどうだろうか。おお、これも違和感が全然ないぞ。実は私、カレーを食べるときに添える飲み物は味噌汁派。だから余計にスンナリと受け入れられたのかもしれない。こちらはどちらかというと、混ぜるよりは乗っけて食べたいメニューかな?
「このメニューを始めたのはつい2週間前の2月中旬。私たち、いつもお店のまかないでカレーにもつ煮とか入れていて、それなら正式メニューでやってみようということになったんです。あっちのきれいなスタンドは若い人が多いけれど、こっちはわりとお年を召した人が多いですからね。そういう人たちにうれしいメニューかなとも思いますから。まだ始めてまもないですけれど、けっこう評判がいいですよ」
とカウンターのお姉さん。まさに一挙両得なメニューだから満足感も十分ある。私はパドック派なので通常の拠点はゴール板の近く。食後の感想は「400m近く歩いた価値があったなあ」だった。
文・写真●浅野靖典
浅野靖典(あさのやすのり)
競馬キャスター・ライターとして活動中。「クリック!地方競馬」キャスターを務めているほか、JRAブリーズアップセール、八戸、九州の各競走馬市場にて司会進行を担当。ライターとしては、・競馬総合チャンネル(netkeiba.com)
・POGの達人
・JRAホームページ
・週刊プレイボーイ
・WEBハロン
などに寄稿している。
※ 本文で紹介している逸品については、取材時点のものです。 その後、値段改定やメニューが変わっている場合もございます。