第1回 2011年10月7日(金) ジンギスカン(門別競馬場)

門別競馬場
とねっこジンギスカン(3〜4人前2500円、おにぎり2個150円)


 2010年のエーデルワイス賞の日。門別競馬場で行われていた某牧場の宴会に乱入させていただいてジンギスカンを食べたのが、近年の北海道で経験した楽しい思い出のひとつである。それをまた食べたいなあ……と思いながら9月20日に札幌駅前から無料バスに乗ったら、事前の根回し不足で門別競馬場の客席には友人知人が誰もいなかった。わたくし、いまだ1人焼き肉は未体験。ちなみに1人カラオケも1人居酒屋も未体験なのである。

 そもそも門別競馬場の「とねっこジンギスカン」は、3〜4人前がミニマムサイズ。おそらく1人では食いきれないだろうから、9月27日に再び門別競馬場に行ったときは、あらかじめ競馬場の近くに住む友人に来てくれと頼んでおいた。
 夜も更けて、仕事を終えたその友人と合流し、いざパドックの奥にある「グリルハウス」へ。この日は場内の混雑もそれほどではなく、本来なら8〜10人用の個室が2人だけで借りられたのはラッキーだった。1週間前は「とねっこ広場」のテーブルでジンギスカンをしている人がいたが、今日の気温では屋外はムリ。「3〜4人前ワンセットとおにぎり2個、あとウーロン茶2杯」と注文をしてから、ありがたく個室に移動させていただいた。

 ほどなくジンギスカン一式が運ばれてきた。バケツの上に鎮座する真ん中が盛り上がった鉄板の頂上に脂を置くと、おおっ、だんだんトロけてきたぞ!
 鉄板に脂をまんべんなく延ばしたのを合図に、まずは野菜をザクザク投入。続いて地元名産の味付き肉を載せる。バケツのなかを覗いてみると、固形燃料が意外と大きい。そのおかげで焼き上がるまでの時間も早い!
 いい具合に焼きあがったジンギスカンを食べ、そしてファンファーレが聞こえてきたら食事を中断して外のモニターでレースを見る。テンションも上がって楽しいなあ。欲をいえば個室内にテレビと馬券発売機がほしいところだけれど、競馬しながらのジンギスカンには大満足。この量も男子2人なら問題なくクリア可能だ。

 門別競馬場でしかできないこの楽しみ方は、何回やってもそのたびに思い出に残りそう。この喜びをたくさんの旅打ち人にも感じてほしいから、ぜひ1人用サイズを作ってほしいところだ。さらには無料バスの車内で「ジンギスカン大会」の参加者を募るというのもありかも。バスに乗っている人は全員が同じ趣味なのだから、きっと話も弾むはず!

文・写真●浅野靖典

浅野靖典(あさのやすのり)
競馬キャスター・ライターとして活動中。「クリック!地方競馬」キャスターを務めているほか、JRAブリーズアップセール、八戸、九州の各競走馬市場にて司会進行を担当。ライターとしては、
・競馬総合チャンネル(netkeiba.com)
・POGの達人
・JRAホームページ
・週刊プレイボーイ
・WEBハロン
などに寄稿している。


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