さきたま杯〜北海道スプリントカップ(第37回)
さきたま杯JpnU
ナイキマドリードは、前に行く2頭を先に行かせて、3番手の絶好位につけました。前の2頭が飛ばしてくれたので、レースがしやすかったと思います。もともとダートグレードでも好勝負している馬ですから、これくらい走っても不思議はありません。ジーエスライカーは相変わらずスタートダッシュが速いですね。直線では下がってしまうかと思いましたが、よく我慢して2着に粘りました。
スーニは、58キロでも久しぶりによく走りました。
1番人気のラヴェリータは内枠で包まれてしまいました。かしわ記念のように外枠から包まれずに行ければよかったのですが、包まれてしまうと難しい馬です。特に小回りの浦和コースでは、向正面で次から次へと外から仕掛けてきますから、厳しいレースになりました。
ラブミーチャンは2番手からでした。同じくスタートの速いジーエスライカーのほうが内枠でしたから、これは仕方ありません。五分に出ていれば行けたかもしれませんが、少し出負けしてしまったので、無理には行きませんでした。今回は残念なレースでしたが、またチャンスはあると思います。
関東オークスJpnU
カラフルデイズは1番枠から好スタートで、3番手のラチ沿いのいいところにつけました。岩田騎手は、さすがに川崎コースは何度も騎乗して慣れています。4コーナーを回って、あとは抜け出すだけという競馬でした。ピュアオパールに逃げ切られたかと思いましたが、最後はよく伸びて、ゴール前で差し切りました。追って伸びるタイプのようです。ピュアオパールはスタートもよかったし、思い切ってハナに行ったのがよかったと思います。緩みのない平均ペースになりました。初ダートでもよく走ったと思います。ダートではこれからも楽しみな馬です。
マニエリスムは、クラウンカップで1番人気に支持されながら6着に敗れていたので、川崎コースがどうかと思って見ていたのですが、戸崎騎手は先行馬群の直後のいい位置につけて、よく3着まで来ました。今回のように強いメンバーとレースをしていけば、将来が楽しみです。
リアライズノユメは4番手あたりの好位を追走しましたが、4コーナー手前から下がって5着でした。この馬には距離が少し長かったのかもしれません。
マルモセーラは、道中かなり楽に走っていましたが案外の結果でした。
北海道スプリントカップJpnV
マルカフリートは慌てず、じっくり乗っていましたので、福永騎手はよほど自信があったのではないでしょうか。1番枠から好スタートを切ったので、普通ならあそこで行ってしまうところですが、内で控えました。先行した有力馬何頭かが仕掛けたときに、外に出すタイミングを待って、3〜4コーナーでうまく外に出しました。これは好騎乗でしたね。直線での脚色も違っていました。ヤサカファインは、エレガントスピーチを先に行かせて2番手からでした。直線では一旦単独で先頭に立って、勝ったかと思いましたが、今回は勝ち馬にうまく乗られました。これで負けたのでは仕方ありません。よく走っていると思います。
ミリオンディスクはしばらく枠入りを嫌がっていましたが、めずらしいですね。4コーナー手前からすでに追いどおしでしたが、やはり枠入りを嫌った影響はあったと思います。
佐々木竹見(ささきたけみ)
NAR地方競馬全国協会参与。地方競馬通算7,151勝という世界歴代6位(当時)の勝ち鞍を挙げ、2001年7月8日に騎手を引退。現在は地方競馬教養センターなどで後進の指導にあたる。