佐賀記念(第45回)
佐賀記念 JpnV
ピイラニハイウェイは3番手の内の絶好位につけました。向正面でペースが上がったときにもついていかず、あそこで控えたところがひとつの勝因だったのではないでしょうか。3コーナーあたりからはずっと追い通しでしたが、直線は内を突いてよく伸びてきました。佐賀のコースはラチ沿いの砂が重くなっていますが、道中はそのギリギリのところを走ってきて、直線でもうまく内から抜けてきました。タカオノボルはすんなりハナに立ちました。向正面でオオエライジンとマイネルアワグラスに並ばれるような場面があり、そこから再び離しにかかるという、やや厳しい展開になりました。それでも最後までバテることなく2着に粘りました。3コーナーあたりまでマイペースで逃げられるような展開に持ち込めれば、もしかして勝っていたかもしれません。
オオエライジンは、今回はスタートもよく、すんなりと2番手につけました。2コーナーでマイネルアワグラスが一気に行ったところで、つられてペースアップし、一気に先頭に並びかけるような勢いでした。あそこでピイラニハイウェイのように我慢していれば、結果はまた違ったかもしれません。直線はいい勝負になりましたが、最後の100メートルは一杯になったようで遅れてしまいました。5着でしたが、それでも差はほとんどありません。中央馬との対戦はこれでまだ2回目ですから、こういうレースを経験していけば、まだまだよくなるのではないでしょうか。ひとつの勝ちパターンとしては、ハナに立ってマイペースに持ち込んで、うしろから並びかけて来るのを待って追い出すという展開もいいかもしれません。走っているときに少し頭が高く、フワフワした感じがあるので、そのあたりが解消すれば、さらに力を発揮するようになるでしょう。
佐々木竹見(ささきたけみ)
NAR地方競馬全国協会参与。地方競馬通算7,151勝という世界歴代6位(当時)の勝ち鞍を挙げ、2001年7月8日に騎手を引退。現在は地方競馬教養センターなどで後進の指導にあたる。