第59回川崎記念JpnI
2010年1月27日(水)川崎競馬場 2,100m
<参考レース>
■ 帝王賞(09年6月24日|大井)
1着:ヴァーミリアン
2着:フリオーソ
3着:ボンネビルレコード
逃げたのはこれが引退レースとなったアジュディミツオー。やや離れた2番手を追走したフリオーソと、直後につけたヴァーミリアンが、3コーナー過ぎでアジュディミツオーを交わしにかかると、直線は2頭が馬体を併せての一騎打ち。しかし手ごたえの差は歴然で、軽くムチを入れられたヴァーミリアンがフリオーソを突き放し、3馬身差をつけて圧勝。4番手好位のラチ沿いを追走したボンネビルレコードはさらに5馬身差の3着。
■ ジャパンダートダービー(09年7月8日|大井)
1着:テスタマッタ
3着:ゴールデンチケット
9着:トウホクビジン
外枠からゴールデンチケットがハナを奪い、グロリアスノア、ワンダーアキュート、スーニなどの中央勢が続いた。テスタマッタは中団、トウホクビジンはそのうしろを追走。4コーナー最内を突いて前との差を詰めたテスタマッタは、直線を向くと馬場の3分どころに持ち出し、あっという間に馬群から抜け出し勝利。外から伸びたシルクメビウスが2着に入り、直線後退したゴールデンチケットは3着。トウホクビジンは9着だった。
■ 名古屋グランプリ(09年12月23日|名古屋)
3着:マイネルアワグラス
マコトスパルビエロが外枠から内に切れ込んで一気に先頭に立ち、マイネルアワグラスがぴたりと2番手、ワンダースピードは内の3番手につけた。3コーナーでマイネルアワグラスがマコトスパルビエロに半馬身差まで迫ったが、直線では再びマコトスパルビエロが単独で抜け出し勝利。ワンダースピードがゴール前で差を詰めるも半馬身差で2着。脚いろが鈍ったマイネルアワグラスは突き放され1馬身半差の3着だった。
■ 東京大賞典(09年12月29日|大井)
2着:ヴァーミリアン
5着:ゴールデンチケット
6着:ボンネビルレコード
7着:フリオーソ
11着:トウホクビジン
フリオーソがマイペースで逃げ、サクセスブロッケンが2番手、ロールオブザダイス、ヴァーミリアンも差なく続いた。後方待機のゴールデンチケットが向正面で一気に先頭をうかがう位置まで進出すると、ヴァーミリアンもこれに続いた。直線を向くとヴァーミリアンが先頭に立ち、そのまま押し切るかに思えたが、仕掛けを遅らせたサクセスブロッケンが差し切って勝利。ゴールデンチケットは後退して5着、フリオーソは7着だった。
<注目馬解説>
● ヴァーミリアン(JRA)
07年の川崎記念JpnIでGI・JpnI初制覇を果たし、08年のJBCクラシックJpnIまで国内のGI/JpnIを6連勝。昨年の帝王賞JpnIではフリオーソを突き放し、GI/JpnI・7勝の日本記録に並んだ。そしてJBCクラシックJpnIでは、同レース3連覇を達成すると同時に、GI/JpnI・8勝の日本記録を達成。前走東京大賞典JpnIはサクセスブロッケンにハナ差2着。明けて8歳だが、地方で11戦9勝、2着2回のオール連対という安定ぶりが光る。
● ボンネビルレコード(JRA)
大井所属時は地元重賞を制すまでだったが、中央に移籍後、07年の帝王賞JpnIを的場文男騎手で勝ち、ダートグレード初制覇。その後も南関東のダートグレードでは的場騎手とコンビを組むと好走を見せ、08年にはかしわ記念JpnI、日本テレビ盃JpnIIのタイトルを制した。しかしその後は1年以上勝ち星から遠ざかり、昨年の帝王賞JpnI、日本テレビ盃JpnIIでともに3着が最高の成績。今回も的場騎手とのコンビで復活に賭ける。
● テスタマッタ(JRA)
芝の新馬戦を勝ったものの、その後は苦戦。路線をダートに変更すると、3歳500万下、古馬との1000万条件特別を連勝。そして重賞初挑戦となったジャパンダートダービーJpnIでは、直線馬群をさばいて抜け出す圧巻のレースぶりを見せた。秋の復帰戦となった武蔵野ステークスGIIIは11着。前走浦和記念JpnIIは、前が飛ばす展開で4番手に控え、3着を確保した。今回はジャパンダートダービーを制した岩田康誠騎手とのコンビ復活で臨む。
● マイネルアワグラス(JRA)
芝のデビュー戦を惨敗し、以来一貫してダート路線を歩んできた。重賞初挑戦のジャパンダートダービーJpnIは、勝ったフリオーソから離れた4着。重賞初制覇は、4歳になった08年のシリウスステークスGIII。続くオープンのブラジルカップも勝ったが、その後は勝ち星がない。昨年はダイオライト記念JpnIIでフリオーソの2着があり、前走名古屋グランプリJpnIIでも3着と好走。JpnIは07年のジャパンダートダービー以来の挑戦。
● ゴールデンチケット(JRA)
中央所属ながら初勝利が船橋での条件交流戦。兵庫チャンピオンシップJpnIIでは、1番人気スーニとの一騎打ちを制した。春には芝の毎日杯GIIIで2着という成績もあったが、好走は常にダート。12番人気で臨んだジャパンカップダートGIは、直線鋭く追込んで3着。前走東京大賞典JpnIは、向正面で仕掛ける積極策に出たが直線は粘りきれず5着。引き続き手綱をとるルメール騎手は、昨年のカネヒキリに続いて川崎記念JpnI連覇がかかる。
● フリオーソ(船橋)
全日本2歳優駿GI、ジャパンダートダービーJpnIを制し、常に世代のトップに君臨。3歳時にはJBCクラシックJpnI、東京大賞典JpnIでともに2着と、古馬相手でも互角に戦った。4歳時にはダイオライト記念JpnIと帝王賞JpnIを制覇。昨年5歳時のタイトルはダイオライト記念JpnIIのみだが、デビュー以来4年連続でのダートグレード勝ちは立派。川崎記念JpnIは一昨年、昨年ともに2着で、今年こそはの期待がかかる。