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第32回帝王賞(JpnI) 参考レース&注目馬解説

第32回帝王賞(JpnI)
2009年6月24日(水)大井競馬場 2,000m

(出走表はこちらをご覧ください)

<参考レース>

東京大賞典(08年12月29日|大井) 
 2着:ヴァーミリアン
 5着:フリオーソ
 6着:ボンネビルレコード
 ダッシュがつかなかったフリオーソは中団からの苦しい展開。直線を向いて先頭に立ったのはサクセスブロッケンだったが、カネヒキリ、ヴァーミリアンが並びかけ、馬体を併せたままサクセスブロッケンを交わし去ると、2頭の一騎打ち。カネヒキリは最後まで先頭を譲らずクビ差で勝利。2着に敗れたヴァーミリアンは、メンバー中最速の上がり35秒0。5着のフリオーソまでが上がり35秒台という、きわめてレベルの高い一戦だった。

金盃(09年2月18日|大井) 
 1着:バグパイプウィンド
 2着:ルースリンド
 3着:マンオブパーサー
 3番手追走から直線を向いて先頭に立ったのはマンオブパーサーだったが、先行集団のうしろを追走していたバグパイプウインドが直線でじわじわと差を詰め、残り100メートルで先頭に。ルースリンドが後方から追い込んできたが、バグパイプウィンドがこれをクビ差でしりぞけ、重賞初挑戦ながら1番人気にこたえての勝利。中央から船橋に転厩後2戦目となったマンオブパーサーは、1馬身1/4差で3着だった。

ダイオライト記念(09年3月11日|船橋) 
 1着:フリオーソ
 5着:ルースリンド
 フリオーソが絶好のスタートからレースを引っぱった。向正面ではロールオブザダイスやルースリンドに競りかけられる場面もあったが、一度も他馬にハナを譲ることなく、直線では手綱を抑えたままで4馬身差の圧勝。単勝1.1倍で、格下馬相手に力の違いを見せつける結果となった。川崎に期間限定騎乗の菅原勲騎手で臨んだルースリンドは、向正面で一気に先頭に立つ勢いだったものの3〜4コーナーで勢いをなくし5着に敗れた。

■ 東海ステークス(09年5月24日|JRA中京) 
 2着:アロンダイト
 15着:スターシップ
 スローに落ちた1コーナーで、外から先頭に立ったのは断然人気のウォータクティクスだったが、向正面ではアロンダイトが一気に先頭を奪うという出入りの激しい競馬。直線を向いてもアロンダイトが先頭だったが、連れて伸びてきたワンダースピードが差し切って勝利。アロンダイトが1馬身1/4馬身差の2着に入り、06年のジャパンカップダート以来、久々の重賞連対となった。スターシップは後方まま15着だった。



<注目馬解説>

アロンダイト(JRA)
 06年、デビュー4戦目となったダートの未勝利戦から破竹の5連勝でジャパンカップダートGIまで制し、3歳ながら一気にダートの頂点まで駆け上がった。その後は長期休養などもあり、結果を残せないでいたが、今年4戦目となった東海ステークスGIIで早め先頭から2着に粘り、復活をアピールした。6歳だが、まだキャリアは13戦。地方遠征は今回が初めてとなる。

ヴァーミリアン(JRA)
 07年の川崎記念JpnIから08年のJBCクラシックJpnI(園田)まで国内のGIを6連勝。7連勝のかかったジャパンカップダートGIではカネヒキリからアタマ+クビ差の3着に敗れ、続く東京大賞典JpnIではカネヒキリと叩き合いの末クビ差の2着に敗れた。今回はフェブラリーステークスGI(6着)以来、4カ月ぶりの実戦となる。地方遠征は通算8戦7勝で、たった一度の敗戦は先の東京大賞典。GI(JpnI)7勝の国内タイ記録がかかる。

ボンネビルレコード(JRA)
 一昨年の帝王賞JpnIでダートグレード初制覇を果たし、昨年のかしわ記念でJpnI・2勝目を挙げた。連覇のかかった昨年の帝王賞はフリオーソの1馬身半差2着も、続く日本テレビ盃ではフリオーソを3/4馬身差でしりぞけた。しかしその後は勝ち星から遠ざかり、ここまでダートGI(JpnI)ばかり5戦して、いずれも勝ち馬から1秒以上離されるレースが続いている。的場文男騎手とのコンビ、得意の大井の舞台で巻き返したいところ。

アジュディミツオー(船橋)
 3年前、カネヒキリを1馬身差でしりぞけて制した帝王賞GIの勝ちタイム、2分2秒1は今も破られていない大井2000メートルのコースレコード。その後は07年の川崎記念JpnIでヴァーミリアンの2着、同年のかしわ記念JpnIでブルーコンコルドの2着があるものの、勝ち星からは遠ざかっている。1年ぶりの復帰戦となった今年のマイルグランプリは2着、前走かしわ記念はやや離された8着。今年8歳での復活が待たれる。

バグパイプウインド(大井)
 07年、3歳12月という遅いデビューから連戦連勝で着実にクラスを上げ、今年の金盃は重賞初挑戦での勝利。そこまでの成績が15戦13勝、2着2回というほぼ完璧なもの。続くオープン戦では初めて3着に敗れたが、大井記念はメンバー中トップの別定重量となる57キロで直線追い込み2着に好走した。ここまでの17戦は大井競馬場でのみ走って門外不出。ダートグレード初挑戦が帝王賞JpnIの大舞台で、どこまで迫れるか。

フリオーソ(船橋)
 今年、2歳時からのGI(JpnI)4年連続制覇が期待されているが、川崎記念JpnIでは直線まで先頭もカネヒキリに競り負け半馬身差で2着、かしわ記念JpnIは自身のペースに持ち込めず、離れた5着に敗れた。ただ、格下馬相手のダイオライト記念JpnIIは、スタートダッシュを決めると他馬をまったくの子供扱いで持ったまま4馬身差の圧勝となった。ヴァーミリアンとの直接対決は6度あるが、1度も先着がなく分が悪い。


 
文・構成:斎藤修(サイツ)


※ 当コンテンツの内容は、編集時点(6月22日)での情報となっております。出走回避等によりレースに出走しない可能性もありますのでご了承ください。また、当コーナーの内容に関しまして、NARおよび競馬主催者が特定馬の推奨などを行うものではありません。

 
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