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【2009年上半期JPNサラブレッド・ランキング】

 国内競走馬の公式格付けであるJPNサラブレッド・ランキングの2009年上半期(1月1日〜7月31日)分が5日、発表された。  全体のトップは宝塚記念を制したドリームジャーニーで121ポンド。今年も安田記念を圧勝したウオッカが120ポンドで続いたが、セックス・アローワンス(牝馬の減量分)を考慮すれば124ポンドとなり、実質的にはウオッカがトップとなる。
 
宝塚記念を制したドリームジャーニー
 サラブレッド・ランキングは、各馬の能力を数値化(単位:ポンド)したレーティングをランキングにまとめたもの。国際的なランキングとしては、年2回発表される『ワールド・サラブレッド・レースホース・ランキング(WTRR)』と、世界の主要レースの後に発表される『ワールド・リーディングホース』があり、JPNサラブレッド・ランキングは前者のWTTRと同時期に発表される日本国内向けのランキング。JRAハンデキャッパーとNARレーティング担当者によって作成され、1月1日〜7月31日までに日本馬と日本の競走に出走した外国馬が対象となる。
 
【4歳以上・芝部門】
 
 春シーズンを最高の形で締めたドリームジャーニーが121でトップとなった。2歳時から息の長い活躍を続けてきている同馬だが、秋の大舞台で上半期トップにふさわしいパフォーマンスを見せられるか、真価を問われるところだろう。
 
力強い競馬で安田記念を勝ったウオッカ
 ドバイ遠征では思うようなレースのできなかった感のある牝馬ウオッカだが、帰国後はGIをいずれも圧勝し120で2位に入った。セックス・アローワンス(牝馬の減量分)を考慮すれば124となり、実質的にはこちらがトップとなる。この数字は昨年に続き歴代牝馬最高値タイ(他にシーザリオ)。残る現役生活で単独トップに立てるか。
 同じく2位にはGII産経大阪杯を59キロでクビ差2着のディープスカイがランクイン。今期は勝ちきれないレースが続いたが、亡くなった父の後継種牡馬ナンバーワンとなるべく、今後の巻き返しに期待したい。
 距離区分ごとのトップは、Sが高松宮記念を制したローレルゲレイロで115。Mがウオッカ120、Iがディープスカイ120、Lがドリームジャーニー121、Eが天皇賞・春を制したマイネルキッツ117だった。
 
【3歳・芝部門】
 
 皐月賞を終え、にわかに上位混戦の様相を呈した牡馬路線、そして1頭の主役を中心に回り続けた牝馬路線。この部門のトップに立ったのは皐月賞の惨敗から劇的な復活劇で日本ダービーを制したロジユニヴァースで118。2位には116で皐月賞を制したアンライバルド。3位には皐月賞2着のトライアンフマーチと牝馬2冠を制したブエナビスタで113。牡馬たちの今後の再戦にも注目だが、ブエナビスタが挑む凱旋門賞は見逃せない。
 
雨の府中で鞍上をダービージョッキーへ導いた
ロジユニヴァース
 
強烈な末脚で牝馬2冠に輝いたブエナビスタ
(オークス)
 なお、地方馬ではGIIIクイーンCで3着のエイブルインレース(大井)が101で54位タイにランクインしている。
 距離区分ごとのトップは、Sが古馬相手のGIIICBC賞で2着のエイシンタイガーで105。MはNHKマイルCの勝ち馬ジョーカプチーノブエナビスタ(桜花賞)で112。Iはアンライバルドで116、Lはロジユニヴァースの118だった。
 
【4歳以上・ダート部門】
 
 稍重馬場のフェブラリーSをレコード勝ちしたサクセスブロッケンが118でトップ。昨秋からの古馬との歴戦で勝ちきれず、評価を落としていたが鮮やかな勝ちっぷりだった。まだ4歳、秋以降のレース振りに注目したい。
 2位には帝王賞でGI(JpnI)7勝目を飾ったヴァーミリアンとフェブラリーS2・3着のカジノドライヴカネヒキリが117で並んだ。以下かしわ記念でGI(JpnT)初制覇を飾ったエスポワールシチーと川崎記念2着のフリオーソ(船橋)がは115で5位タイにつけた。今期重賞4勝をマークしたスマートファルコンは111で7位タイにつけている。
 
強豪に競り勝ったサクセスブロッケン
(フェブラリーS)
 
ダイオライト記念を完勝したフリオーソ
 その他地方馬では、新たにJpnIIIに格付けされた大井・東京スプリントを58キロで僅差の3着したフジノウェーブ(大井)が106で18位タイ、帝王賞翌日の武蔵野オープン(特別)で重賞級のメンバーを9馬身突き放したコウエイノホシ(川崎)が103で28位タイ。年明けに川崎・報知オールスターCを制したアンパサンド(川崎)が102で38位タイ。大井・東京シティ盃の覇者トップサバトン(船橋)と東京スプリント4着のポートジェネラル(高知)が46位タイの100でそれぞれランクインした。
 牝馬ではTCK女王盃(JpnIII)を完勝したヤマトマリオンが105でトップだった。
 距離区分ごとのトップは、Sが北海道スプリントCを完勝したヴァンクルタテヤマが108。Mはサクセスブロッケン118、Iはヴァーミリアン117。Lは東海S(GII)を勝ったワンダースピードで111だった。(同じくL111のフリオーソはIでランクイン)
 
【3歳・ダート】
 
 前走JRA1000万特別を勝ってジャパンダートダービーに駒を進めて快勝したテスタマッタが110でトップに立った。
 同レース2着でGIIIユニコーンS勝ちのシルクメビウスが107でこれに続く。以下兵庫チャンピオンシップ(JpnII)勝ちのゴールデンチケットが106で3位、4位には同レース2着で伏竜S勝ちのスーニで105となった。
 牝馬ではスパーキングレディーCを快勝したラヴェリータが103で5位にランクイン。ドバイ遠征の2戦を2着したアースリヴィングが101で10位タイに入った。
 地方馬では南関東のクラシック路線を賑わしたナイキハイグレード(船橋)が102で7位タイ、シャレーストーン(船橋)が101で10位タイ、サイレントスタメン(川崎)が100で15位にランクインした。
 距離区分ごとのトップは、Mがシルクメビウス107、Iがテスタマッタ110。S・Lはともに該当馬なしだった。
 
一気に頂点を極めたテスタマッタ
(ジャパンダートダービー)
 
羽田盃を圧倒的人気に応え優勝した
ナイキハイグレード
 
文●地方競馬全国協会 レーティング担当
写真●森内智也、M.S、いちかんぽ、NAR
 
4歳以上・芝  ※レーティング上位馬のみ掲載
 
ランキング
レーティング
キロ
馬  名
所属
距離区分
S M I L E
1 121 55.0 ドリームジャーニー JRA 5       121  
2 120 54.5 ウオッカ JRA 5   120      
  120 54.5 ディープスカイ JRA 4     120    
4 118 53.5 サクラメガワンダー JRA 6       118  
5 117 53.0 カンパニー JRA 8   117   117  
  117 53.0 ファリダット(米) JRA 4   117      
  117 53.0 マイネルキッツ JRA 6         117
8 116 52.5 アルナスライン JRA 5       116 116
  116 52.5 スクリーンヒーロー JRA 5       116  
  116 52.5 スーパーホーネット JRA 6   116      
11 115 52.0 アサクサキングス JRA 5       115 115
  115 52.0 ネヴァブション JRA 6       115  
  115 52.0 ローレルゲレイロ JRA 5 115        
 
3歳・芝  ※レーティング上位馬のみ掲載
 
ランキング
レーティング
キロ
馬  名
所属
距離区分
S M I L E
1 118 53.5 ロジユニヴァース JRA 3       118  
2 116 52.5 アンライバルド JRA 3     116    
3 113 51.0 トライアンフマーチ JRA 3     113    
  113 51.0 ブエナビスタ JRA 3   112   113  
5 112 50.5 アントニオバローズ JRA 3       112  
  112 50.5 ジョーカプチーノ JRA 3   112      
  112 50.5 セイウンワンダー JRA 3     112    
  112 50.5 リーチザクラウン JRA 3       112  
  112 50.5 レッドディザイア JRA 3       112  
10 111 50.5 ナカヤマフェスタ JRA 3       111  
(以下、主な馬のみ掲載)
19 105 47.5 エイシンタイガー JRA 3 105        
47 102 46.5 グランプリエンゼル JRA 3 102        
54 101 46.0 エイブルインレース 大井 3   101      
※3歳芝にはE区分がありません。
 
4歳以上・ダート  ※レーティング上位馬のみ掲載
 
ランキング
レーティング
キロ
馬  名
所属
距離区分
S M I L E
1 118 53.5 サクセスブロッケン JRA 4   118      
2 117 53.0 ヴァーミリアン JRA 7     117    
  117 53.0 カジノドライヴ(米) JRA 4   117      
  117 53.0 カネヒキリ JRA 7   117      
5 115 52.0 エスポワールシチー JRA 4   115      
  115 52.0 フリオーソ 船橋 5     115    
7 111 50.5 スマートファルコン JRA 4   111 111    
  111 50.5 フェラーリピサ(米) JRA 5   111      
  111 50.5 ワンダースピード JRA 7   111   111  
(以下、主な馬のみ掲載)
18 106 48.0 フジノウェーブ 大井 7 106        
21 105 47.5 ヤマトマリオン JRA 6   105      
28 103 46.5 コウエイノホシ 川崎 6   103      
38 102 46.5 アンパサンド 川崎 5     102    
  100 45.5 トップサバトン 船橋 5 100        
  100 45.5 ポートジェネラル 高知 6 100        
 
3歳・ダート  ※レーティング上位馬のみ掲載
 
ランキング
レーティング
キロ
馬  名
所属
距離区分
S M I L E
1 110 50.0 テスタマッタ(米) JRA 3     110    
2 107 48.5 シルクメビウス JRA 3   107 107    
3 106 48.0 ゴールデンチケット JRA 3   106      
4 105 47.5 スーニ(米) JRA 3   105      
5 103 46.5 グロリアスノア JRA 3   103      
  103 46.5 ラヴェリータ(米) JRA 3   103      
7 102 46.5 カネトシコウショウ JRA 3   102      
  102 46.5 スタッドジェルラン JRA 3   102      
  102 46.5 ナイキハイグレード 船橋 3   102      
10 101 46.0 アドマイヤシャトル JRA 3   101      
  101 46.0 アースリヴィング JRA 3   101      
  101 46.0 シャレーストーン 船橋 3   101      
  101 46.0 フォルミダービレ JRA 3   101      
  101 46.0 ランフォルセ JRA 3   101      
14 100 45.5 サイレントスタメン 川崎 3     100    
  100 45.5 ナサニエル JRA 3   100      
※3歳,4歳以上ともダートにはE区分がありません。
 

★JPNサラブレッド・ランキング(定義)

(1)対象馬 @日本馬…日本および海外の競走に出走して、100ポンド以上の評価を得た馬。
  A外国馬…日本の競走に出走して、100ポンド以上でかつその馬のベストの評価を得た馬。
 
(2)対象レース @中央競馬…すべての平地重賞、オープン特別および一部の競走
  A地方競馬…出走資格に上限のないすべてのサラ系重賞および一部の主要競走
 
(3)区分 2歳・3歳(芝・ダート)・4歳以上(芝・ダート)
  ※2歳は上半期の発表はありません。
 
  A地方競馬…出走資格に上限のないすべてのサラ系重賞および一部の主要競走
 
(4)距離区分 S(=Sprint) …1,000m〜1,300m
  M(=Mile) …1,300m超〜1,900m未満
  I(=Intermediate) …1,900m〜2,100m
  L(=Long) …2,100m超〜2,700m
  E(=Extended) …2,700m超〜
 
(5)評価単位 ポンド/キログラム併記(1ポンド≒0.453kg)
 
(6)備考 @ランキング表の競走馬の所属は、原則として2009年7月31日現在
  A牝馬の数値を牡馬と比較する際には、2歳は2ポンド、3歳以上は4ポンドを加えてください。
   これは、負担重量(牝馬減量)の関係からです。
 
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