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第60回全日本2歳優駿(JpnI) 参考レース&注目馬解説

第60回全日本2歳優駿JpnI
2009年12月16日(水)川崎競馬場 1,600m

(出走表はこちらをご覧ください)

<参考レース>

ハイセイコー記念(09年11月4日|大井) 
 1着:ショウリュウ
 3着:マグニフィカ
 すんなりとハナに立ったショウリュウが逃げる展開。スタートでハカタアレイオーンが外によれたことでごちゃつき、断然人気のマグニフィカは他馬に挟まれる格好で下げざるをえず、それでも盛り返して5番手からの追走となった。軽快に逃げるショウリュウに、4コーナーではマグニフィカが並びかけたものの、直線ではショウリュウが突き放して勝利。直線伸びたドラゴンキラリが2着に入り、マグニフィカはなんとか3着を確保。

北海道2歳優駿(09年11月5日|門別) 
 1着:ビッグバン
 2着:ポシビリテ
 3着:ブンブイチドウ
 ポリビリテとブンブイチドウが中団馬群を追走、ビッグバンはさらにそのうしろに控えた。4コーナーで内を突いたブンブイチドウが直線を向いて抜け出したが、外に持ち出したビッグバンが肩ムチを入れられただけでほとんど追われることなく、余裕の手ごたえで抜け出し完勝。そのビッグバンを追うようにポシビリテが伸びてきたが差は詰まらず、内で粘っていたブンブイチドウを交わして2馬身差の2着に入った。

平和賞(09年11月18日|船橋) 
 1着:ナンテカ
 2着:ブンブイチドウ
 7着:ポシビリテ
 ダッシュよく飛び出したのはプリモエナジーだったが、2番手につけたナンテカが2コーナーを回ったところで早め先頭。3〜4コーナーではエスケイガナール、ナイセストスターが並びかけてきたが、ナンテカは直線を向くと楽々と突き放して圧勝。道中後方4番手を追走していたブンブイチドウが直線鋭い伸びを見せ、2馬身半差の2着。角川秀樹厩舎のワンツーとなった。中団追走のポシビリテは見せ場なく7着だった。

九州ジュニアチャンピオン(09年11月22日|佐賀) 
 1着:ネオアサティス
 断然人気のネオアサティスは1番枠から好スタートも4番手に控え、1周目の3〜4コーナーで外に持ち出した。スタンド前で流れが落ち着くと、ネオアサティスは押さえ切れないような手ごたえで先頭に並びかけた。向正面で自然とネオアサティスが先頭に立つと、そこからは後続を引き離すばかり。真島正徳騎手は何度もうしろを振り返り、後続の脚いろを確かめながら余裕のゴール。8馬身差の2着にエンデバーマンボが入った。

京都・もちの木賞(09年11月22日|JRA京都) 
 1着:サンライズクォリア
 10着:セトノメジャー
 セトノメジャーが外枠から先行争いに加わったが、1〜2コーナーのコーナーワークで内枠の馬が先行する形となり、5番手あたりを追走。サンライズクォリアは後方2番手からという展開。直線に入るとセトノメジャーは手ごたえがなくなり後退。4コーナーでもほとんど最後方だったサンライズクォリアは、直線大外から全馬をゴボウ抜き。メンバー中唯一37秒台の上がりをマークし、最後は手綱を抑える余裕での勝利となった。

兵庫ジュニアグランプリ(09年11月23日|園田) 
 1着:ラブミーチャン
 2着:アースサウンド
 ラブミーチャンが抜群のダッシュでハナに立ち、アースサウンドが2番手を追走。スタートでタイミングが合わなかったナリタスプリングは4番手あたりを追走した。3〜4コーナーでアースサウンドがラブミーチャンに並びかけると、2頭の一騎打ち。直線、一旦はアースサウンドが鼻面を並べたが、ラブミーチャンが差し返し3/4馬身差で勝利。1番人気ナリタスプリングは、前2頭との差を詰めることができず3馬身差の3着。



<注目馬解説>

ビッグバン(北海道)
 デビュー2戦目にJRA認定レースを勝ったものの、その後はいまひとつの成績。しかしブリーダーズゴールドジュニアカップでは、オノユウに4馬身差をつける圧勝で本格化。続くサンライズカップもモエレクリューガーに4馬身差で勝利。そして1番人気で臨んだ北海道2歳優駿JpnIIIは、中団馬群を進み、4コーナーで外に持ち出されると、ほとんど持ったまま馬群を置き去りに。2着のポシビリテには2馬身差だが、着差以上の圧勝だった。

ナンテカ(北海道)
 デビュー戦のJRA認定レースを6馬身差で圧勝。2戦目こそ3着に敗れたものの、その後2歳オープンを2連勝。川崎に遠征した鎌倉記念は、差のない2番手追走から直線で抜け出した。前走、武豊騎手で臨んだ船橋・平和賞でも、2コーナー過ぎで早め先頭に立つと、直線では後方から追い上げてきたブンブイチドウに2馬身半差をつけて勝利。好位から抜け出す安定した競馬で4連勝中と、まだ底を見せていない。

ブンブイチドウ(北海道)
 ここまで9戦2勝。ブリーダーズゴールドジュニアカップ、川崎・鎌倉記念、北海道2歳優駿JpnIIIと3戦連続3着のあと、内田博幸騎手で臨んだ船橋・平和賞はメンバー中最速の上がりでナンテカの2着。重賞では勝ちきれないものの一線級を相手に常に善戦。道中はやや置かれる傾向にあり、直線だけの競馬で追い込んでくる。砂をかぶらない好位の外めにつけて、末脚を生かす競馬ができればチャンスはありそう。

ラブミーチャン(笠松)
 JRA認定レース、ジュニアクラウンと連勝で臨んだJRA京都ダート1200メートル戦では、楽な手ごたえでの逃げから後続を振り切り、2歳のコースレコードでの勝利。兵庫ジュニアグランプリJpnIIでは好ダッシュからハナを奪い、3〜4コーナーで並びかけてきたアースサウンドと一騎打ちとなるも、ゴール前で振り切って勝利。デビューからここまで4連勝。初距離となる1600メートルをスピードで押し切れるかどうか。

ショウリュウ(大井)
 父は新種牡馬のバゴ。母は笠松・全日本サラブレッドJpnIIIなど重賞6勝のマジックリボンという血統。新馬勝ち後のゴールドジュニアーでは、逃げたものの直後をぴったり追走したマグニフィカに直線で交わされ2着。続く2歳特別も2着だったものの、的場文男騎手に乗替ったハイセイコー記念では鮮やかに逃げ切り勝ちを決めた。昨年厩舎を開業した市村誠調教師にとっては、重賞初挑戦での勝利となった。

マグニフィカ(船橋)
 ゼンノロブロイの初年度産駒。地元船橋でJRA認定新馬戦を勝ったあと、ゴールドジュニアーまで大井で3連勝。いずれも着差はそれほどでもないが、完勝といえるレース内容。断然人気で臨んだハイセイコー記念は、スタートで内の馬に寄られて挟まれる不利。それでも5番手追走から4コーナーではショウリュウの直後につけたが、直線では離される一方。鎌倉記念2着のドラゴンキラリにも交わされて3着。巻き返しに期待がかかる。

ネオアサティス(佐賀)
 デビューから4連勝は、いずれも2着に1秒以上の差をつけての圧勝。前走九州ジュニアグランプリは、4番手追走から向正面で先頭に立つと、みるみるうちに後続との差を広げ、直線はただ流しただけというレースぶりで2着に8馬身差をつけた。母アイディアルクインは、大井・東京プリンセス賞2着があり、その後5歳時に本馬と同じ真島元徳厩舎に転厩して九州王冠、九州大賞典を制するなど牡馬を相手に活躍した。

サンライズクォリア(JRA)
 芝のデビュー戦は勝ち馬から0秒4差の7着。ダートに路線を変更した2戦目の1400メートル戦は5着、距離を1800メートルに延ばした3戦目で2着と徐々に着順を上げ、同じくダート1800メートルの4戦目で待望の初勝利。続くもちの木賞では、4コーナーでほぼ最後方という位置から直線鋭く伸びて差し切り勝ち。最後は手綱を抑える余裕の手ごたえで、エイシンナナツボシに1馬身差をつけた。ゆったり流れる展開から末脚を生かしたい。

アースサウンド(JRA)
 デビュー2戦目となった新潟ダート1200メートルの未勝利戦で、2着に8馬身差をつけて圧勝。続く東京ダート1300メートル戦は、ゴール前で後続に差を詰められながら、2歳のコースレコードで逃げ切り勝ち。前走兵庫ジュニアグランプリJpnIIは、3〜4コーナーでラブミーチャンに並びかけ、直線では交わして先頭に立つような勢いだったが、最後に差し返されて2着。スピードで押し切るタイプだけに、距離延長がどうか。
文・構成:斎藤修(サイツ)


 


※ 当コンテンツの内容は、編集時点(12月14日)での情報となっております。出走回避等によりレースに出走しない可能性もありますのでご了承ください。また、当コーナーの内容に関しまして、NARおよび競馬主催者が特定馬の推奨などを行うものではありません。

 


 
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