第55回東京大賞典JpnI
2009年12月29日(火)大井競馬場 2,000m
<参考レース>
■ 帝王賞(09年6月24日|大井)
1着:ヴァーミリアン
2着:フリオーソ
3着:ボンネビルレコード
逃げたのはこれが引退レースとなったアジュディミツオー。やや離れた2番手を追走したフリオーソと、直後につけたヴァーミリアンが、3コーナー過ぎでアジュディミツオーを交わしにかかると、直線は2頭が馬体を併せての一騎打ち。しかし手ごたえの差は歴然で、軽くムチを入れられたヴァーミリアンがフリオーソを突き放し、3馬身差をつけて圧勝。4番手好位のラチ沿いを追走したボンネビルレコードはさらに5馬身差の3着。
■ 浦和記念(09年11月25日|浦和)
1着:ブルーラッド
6着:トウホクビジン
スタート後先頭はポートジェネラルだが、1周目3〜4コーナーで掛かりぎみにスマートファルコンが先頭に立ち、エーシンモアオバーが続いた。先行集団のうしろ5番手を追走していたブルーラッドが3コーナー手前で一気に先頭に立つと、そのまま後続を突き放しにかかった。3〜4コーナー外からマクってきたルースリンドが直線で追ったが、ブルーラッドは2馬身差をつけて勝利。後方集団を追走したトウホクビジンは離れた6着だった。
■ 勝島王冠(09年12月2日|大井)
1着:セレン
10着:サイレントスタメン
1番人気のセレンは1コーナーを12番手で回ったが、向正面で徐々に位置どりを上げ先頭から差のない5番手に。直線を向いて追い出されると、あっという間に先頭に立ち、58キロながらメンバー中ナンバー1の上がり37秒1の脚を繰り出して勝利。追ってきたマズルブラストに3馬身半差をつける完勝となった。セレンと同じような位置を進んだサイレントスタメンは、3コーナー手前で仕掛けたが先団に取りつけないまま10着だった。
■ ジャパンカップダート(09年12月6日|JRA阪神)
3着:ゴールデンチケット
4着:サクセスブロッケン
8着:ヴァーミリアン
11着:ボンネビルレコード
1コーナーで単独先頭に立ったエスポワールシチーが後続を寄せつけず逃げ切り圧勝。4コーナーでは直後の2番手につけたサクセスブロッケンだが、直線で突き放された。4コーナーを後方3番手で回ったゴールデンチケットが直線外から鋭い伸びを見せ、サクセスブロッケンを交わして3着を確保。中団追走のヴァーミリアンは4コーナーで行き場をなくし8着。ボンネビルレコードは直線ラチ沿いを突いたが中団馬群のまま11着だった。
<注目馬解説>
● ヴァーミリアン(JRA)
07年の川崎記念JpnIから08年のJBCクラシックJpnIまで国内のGI(JpnI)を6連勝。その後は一息のレースが続いたが、帝王賞JpnIではフリオーソを突き放し、衰えのないところを見せた。1番人気で臨んだJBCクラシックJpnIではラチ沿いの狭いところから抜け出し3連覇を達成すると同時に、GI(JpnI)8勝目の日本記録。前走ジャパンカップダートGIは8着に敗れたが、今回の東京大賞典でGI(JpnI)16戦連続出走となる。
● サクセスブロッケン(JRA)
08年のジャパンダートダービーJpnIを圧勝。その後は古馬の厚い壁に阻まれ勝ち切れないレースが続いたが、今年のフェブラリーステークスGIでは、同期のカジノドライヴ、GI(JpnI)8勝目のかかったカネヒキリを接戦の末しりぞけ、コースレコードで2つ目のGI(JpnI)タイトルを勝ち取った。この秋は再び勝ち星から遠ざかり、前走ジャパンカップダートGIもエスポワールシチーに完敗の4着。今年最後のJpnIで巻き返せるかどうか。
● ボンネビルレコード(JRA)
大井所属時は地元重賞を制すまでだったが、中央に移籍後、07年の帝王賞JpnIを的場文男騎手で勝ち、ダートグレード初制覇。その後も南関東のダートグレードでは的場騎手とコンビを組むと好走を見せ、08年にはかしわ記念JpnI、日本テレビ盃JpnIIのタイトルを制した。しかしその後は1年以上勝ち星から遠ざかり、今年の帝王賞JpnI、日本テレビ盃JpnIIでともに3着が最高の成績。今回も的場騎手との名コンビで復活に賭ける。
● ゴールデンチケット(JRA)
中央所属ながら初勝利が船橋での条件交流戦。続く芝の毎日杯GIIIでも2着に好走。皐月賞GI・11着をはさみ、再びダートに挑戦した兵庫チャンピオンシップJpnIIでは、1番人気スーニとの一騎打ちを制し、重賞初勝利。その後も芝とダートを行ったり来りしたが、好走は常にダート。前走、12番人気で臨んだジャパンカップダートGIは、直線鋭い追込みを見せ3着と好走。ダートでは3着を外していないだけに、ここでも上位争いの期待。
● セレン(船橋)
3歳5月までに3勝を挙げたが、その後は長期休養。今年1月にC級格付けで復帰すると、3着を外さない堅実なレースを続け、徐々にクラスを上げてきた。重賞初挑戦の東京記念は、先に抜け出したルースリンドに1馬身1/4差の2着。続く京成盃グランドマイラーズでは、後方追走から直線あっという間に先頭に立って勝利。58キロを背負った勝島王冠も圧巻のレースぶりで重賞連勝。ダートグレード初挑戦でJpnIのタイトル奪取なるか。
● フリオーソ(船橋)
全日本2歳優駿GI、ジャパンダートダービーJpnIを制し、常に世代のトップに君臨。3歳時にはJBCクラシックJpnI、東京大賞典JpnIでともに2着と古馬相手でも好走。昨年4歳時には帝王賞JpnIを制した。今年も川崎記念JpnI、帝王賞JpnIで2着と好走しているものの、勝ち星はダイオライト記念JpnIIのひとつだけ。ジャパンカップダートGIをスキップして万全の態勢で臨む今回が、4年連続GI(JpnI)制覇最後のチャンスとなる。
● ブルーラッド(川崎)
デビューした北海道では3戦1勝で川崎に移籍。重賞初挑戦となった東京湾カップを勝利したが、期待された東京ダービー、黒潮盃はともに着外に敗れた。しかし戸塚記念で重賞2勝目を挙げると、古馬初挑戦の埼玉栄冠賞を5馬身差の圧勝。ダートグレード初挑戦となった浦和記念JpnIIでも早めに先頭に立つ積極的な競馬で快勝し、重賞3連勝。04年のアジュディミツオー以来となる3歳馬による東京大賞典制覇がかかる。