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第103回 2017年2月20日 ヴェリーハード&青ちゃん
ヴェリーハードは中央1勝の成績で荒尾競馬場の宇都宮徳一厩舎に移籍し、2011年九州むしゃんよかスプリントではレコード勝ちをしたペプチドジャスパーの2着に入るなど、重賞までもう一歩。その後は船橋を経由して大井の秋吉和美厩舎所属となり、9歳まで走り続けました。蹄骨と管骨の骨折があり長期休養を挟むなど、脚元の不安との戦いだった競走生活。
「自分の力が発揮できれば能力はかなりあったのではないかなと。父がプリサイスエンドで母父はノーザンテーストという血統も魅力だったので種牡馬入りをさせました」(田村義徳オーナー)。
田村オーナーの太平洋ナショナルスタッド(新冠)で種牡馬生活をスタートさせ、ナイキアディライトやアメリカンボス、ダイタクリーヴァは同僚になりました。
現役時代から関わる人たちに「非常に頭のいい馬」と言われていて、初めての種付けも上手に行っていたそうです。田村オーナーの繁殖牝馬を中心に7頭がヴェリーハードの仔を宿していて、3月に入ると徐々に誕生予定とのこと。
「自分で種付けをして、生産をして、自分で乗って馴致などの育成をして、今度は馬主として競馬場に送り込みます。本当に大変なことですが、無事にデビューをさせて、ゆくゆくは中央や世界に挑戦したり、夢は大きく持っていたいです。ヴェリーハードとどこまでもいく気持ちです」(田村オーナー)。
荒尾と南関東で走ったヴェリーハードがこれから砂上にどんな仔を送り込んでくるのでしょうか。
この同じ空間には、懐かしい顔と会うことができますよ。大井競馬場の誘導馬として長きに渡って頑張ってきたテンダーです。青い目をしているので愛称は青ちゃん。
今から4年前に大井から北海道にやって来たのですが、馬運車で一緒だったのは、種牡馬生活をスタートさせるフリオーソでした。船橋でフリオーソのお見送りをした時に青ちゃんが乗っていたので、本当にビックリしました。こんな偶然あるのですね(笑)。
「フリちゃんと誘導していた青ちゃんが一緒なら、長旅でも寂しくないね」とお見送りをした人たちと話したことを思い出します。
青ちゃんは人見知り&馬見知りタイプだったのですが、牧場に来てからはのんびりムード。環境に慣れるまでに体調を崩すこともあったそうですが、今は元気に過ごしているそうです。
今年20歳になった青ちゃん、長生きしてくださいね!
高橋華代子(たかはしかよこ)
元NHK山形放送局キャスター。現在は南関東競馬を中心に取材活動中。
<掲載媒体>
・南関魂
・TCKホームページ
・楽天競馬
・WEBハロン
・馬事通信
・netkeiba.com
・ターファイトクラブ会報誌
・SPAT4ザ・ウィナーズ
など