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第100回 2016年11月18日 ベラミロード
先日、浦和競馬の内田利雄騎手が地方通算3500勝を達成しました。内田騎手は原点でもある宇都宮競馬時代から数多くの名馬とコンビを組んできましたが、その代表馬と言えば、ブライアンズロマンと並んで女傑ベラミロードでしょう。ブライアンズロマンと共にベラミロードも名門・室井康雄厩舎に所属し、27戦のうち26戦は内田騎手とコンビを組み17勝を挙げました。2000年東京盃をタイレコードで優勝(1分10秒2)、2001年TCK女王盃も制し、栃木三冠馬にも輝きました。中央遠征でも、1999年ユニコーンS2着や2000年根岸S4着など。
NARグランプリは2000年に年度代表馬、最優秀牝馬、最優秀短距離馬を受賞しました。スピードあふれる快速ぶりは当時を知るファンの脳裏にも焼き付いていることでしょう。
現役引退後は生まれ故郷の静内酒井牧場(新ひだか町)で繁殖生活に入り、ここまでコンスタントに産駒を出産し、競馬場に送り出してきました。今年はアンライバルドとの間に牝馬を誕生。今後は繁殖生活を卒業して牧場の功労馬として過ごす予定だそうです。当時の地方競馬を彩ったベラミロードも、今年20歳、来年には21歳。
若い頃は気性が非常にきつかったため、合わない馬が近くに来ると怒り、体は小さくても大きな馬に対して果敢に蹴り合いをするほどだったそうです。今は年を重ねたので、若い繁殖牝馬たちに遠慮をし、放牧地から馬房に帰るときも最後まで後ろで大人しく待っているそう。
若い頃から仔馬に対してのきつさはなかったそうで、子育ても上手にしながら、とてもかわいがっていたそうです。
「うちに来てからもずっと看板娘みたいな感じです。帰ってきた頃は1年に100人くらいのファンが会いに来てくれて、今でも当時のファンが来てくれています。うちにはたくさん貢献してくれて、NARグランプリまで表彰してもらって、なかなかこういう馬はいないですからね。のんびり長生きして欲しいです。
ベラミロードの母親ベラミスキーもすごい馬で、産駒はみんな走ってくれて、産駒だけでも100勝以上はしてくれました(10頭の産駒で108勝)。なるべくこの血を絶やさないようにつないでいきたいと思っています」(静内酒井牧場の酒井寛崇さん)
高橋華代子(たかはしかよこ)
元NHK山形放送局キャスター。現在は南関東競馬を中心に取材活動中。
<掲載媒体>
・南関魂
・TCKホームページ
・楽天競馬
・WEBハロン
・馬事通信
・netkeiba.com
・ターファイトクラブ会報誌
・SPAT4ザ・ウィナーズ
など