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JBCレディスクラシック~北海道2歳優駿(第80回)

JBCレディスクラシックJpnⅠ

 ブルーチッパーが速めのペースで逃げて、人気の2頭、サンビスタ、アムールブリエは4、5番手、そのうしろのホワイトフーガは、ペースを考えれば一番いい位置取りだったと思います。4コーナーを回るあたりでも手ごたえはまだ楽なままでした。サンビスタが直線で抜け出したところ、その内に1頭分だけ開いたスペースをうまく抜けてきました。サンビスタに並びかけたと思ったら、ぐんぐん突き放しました。追ってからの伸びがすばらしかったです。こういうレースができる馬はほんとうに強いです。この秋になっての成長が大きかったと思います。まだ3歳ですから、これからが楽しみです。
 サンビスタの岩田騎手もうまく乗りました。好位追走から直線先頭に立ってという正攻法のレースで、これで負けたのでは仕方ありません。勝った馬が強かったというしかありません。

JBCスプリントJpnⅠ

 勝ったコーリンベリーはダッシュがいいですね。スタートは互角でしたが、そのあと軽く仕掛けただけですぐに2、3馬身ほども前に出ました。短距離戦ではこういうダッシュ力があると有利です。そして4コーナーを回ったところでは後続との差を広げました。勝因はスタートダッシュの良さと、4コーナーで差を広げたところでしょう。そのぶんの貯金があったので、最後、しのぎきりました。距離が延びても楽しみです。
 人気になったダノンレジェンドはゴール前、差を詰めてきましたが、残念でした。これまでと同じような勝ちパターンでしたが、前が止まりませんでした。ここまで連勝してきての疲れもあったのかもしれません。
 南部杯を勝ってここに臨んだベストウォーリアは3着でした。1200メートルはデビュー戦以来でしたから、何度か使って慣れてくればもっといいレースをすると思います。
 連覇のかかったドリームバレンチノは、東京盃では斤量を背負いながら直線伸びて2着でしたから、今回もいいレースを期待していましたが、前走のような伸びがありませんでした。

JBCクラシックJpnⅠ

 コパノリッキーは、ほかに競りかけてくる馬がいなかったので、楽なペースでの単騎逃げになりました。4コーナー手前でも単独先頭で、まだまだ手ごたえが楽でしたから、そのあたりで逃げ切ったと思って見ていました。武騎手も向正面あたりから、ある程度は勝てると思っていたのではないでしょうか。
 日本テレビ盃でも長くいい脚を使ったサウンドトゥルーですが、今回も直線の伸びが1頭だけ際立っていました。いずれGⅠを穫る力はあると思います。
 ホッコータルマエは抜群のスタートを切ったので、そのまま行ってしまってもよかったのではないでしょうか。あそこ(5番手あたり)まで控えることはなかったように思います。ペースが遅かったので、向正面ではやや掛かるところもありました。直線で伸びを欠いたのは、休み明けのぶんもあったと思います。
 クリソライトは2番手からで、向正面ではかなり行きたがっていました。今回は最後の伸びがありませんでした。
 ハッピースプリントは5着ですが、ホッコータルマエ、クリソライトとはそれほど差がありませんでした。GⅠ級のこのメンバーが相手で、この馬の力は出していると思います。

北海道2歳優駿JpnⅢ

 タイニーダンサーは逃げましたが、向正面で中央馬がペースアップしてきたからなのか、4番手に控えました。逃げている馬が一旦位置取りを下げて勝つということはなかなかありません。桑村騎手はよほど自信があって乗っていたのかもしれません。レースの中盤でうしろの馬に来られたら、普通は慌てるところですが、桑村騎手はまったく慌てていませんでした。これはすごい2歳馬だと思います。ハナを譲らないまま逃げても、おそらく勝ったと思います。むしろもっと差をつけて勝ったかもしれません。それにしてもグランド牧場からはいい馬がたくさん出てきますね。
 スティールキングは直線でいい脚を使って中央2頭をつかまえて、まるで勝ったようなレースでしたが、勝ち馬にあの脚を使われたのでは仕方ありません。この馬も相当な力があります。

佐々木竹見(ささきたけみ)
元川崎競馬所属騎手。地方競馬通算7,151勝という世界歴代6位(当時)の勝ち鞍を挙げ、2001年7月8日に騎手を引退。
引退後も2012年3月までNAR地方競馬全国協会参与として後進の指導にあたる等、地方競馬の発展に大きな役割を果たし続けている。