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第68回 2014年3月20日 マルヨフェニックス

 「全国の競馬場で勝ってくれて、たくさんの喜びをくれた馬ですね。自分の名前もいろんな方々に広めてもらって本当に感謝しています」と笠松の柴田高志調教師。

デビュー戦から尾島徹騎手が手綱を取り続け、全国を舞台に戦い続けた笠松生え抜きの雄マルヨフェニックス。2歳から9歳までの現役生活で14のタイトルを取り、東海ダービー(2007年)をはじめ、南関東でも黒潮盃(2007年)やスパーキングサマーカップ(2009年)を優勝して、その名を轟かせてきました。どんなコースでもどんな条件でも存分に力を発揮し、まさに強い馬の証。

「デビュー前はここまでになるとは思わなかったんですけどね。黒潮盃を勝って、その後ひと息入れてからの岐阜金賞がすごい勝ち方をしてくれたので、これは……って思いました。黒潮盃は南関東で初めて勝たせてもらって本当にうれしかったです。馬自身はあのレースを境にさらに強くなってくれたような気がします。普段はヤンチャなところもありましたが、レースは引っ掛かるところのないどんな競馬でもできる馬でした」(柴田調教師)。

 現役引退後は、笠松競馬場から車で15分ほどのところにある愛知県一宮市のグリーングラスライディングファームで乗馬生活をスタートさせました。代表の稲葉章さんは笠松競馬場で厩務員をしていたことがあり、柴田調教師と知り合いだったことが入厩するきっかけになったそうです。

 すでに半年ほどが過ぎたそうですが、環境にも慣れて元気に過ごしているそうですよ。「一般的に走った馬は賢くて物覚えもいいですね。10歳ですが馬は元気だし若々しいです」と稲葉さん。競走生活を終えた後は、穏やかになってのんびりした雰囲気に変わる馬も多いですが、マルヨフェニックスは目つきをギラギラさせながら表情が豊かで、ひじょうに生き生きしている印象を受けました。

 今は乗馬になるための初期訓練をしている最中だそうです。まずは乗馬クラブに来ているお客さんたちを乗せることから始めて、ゆくゆくは初心者でも乗ることができるように育てていきたいそうですよ。
 最近レースに出走していなかったので、どうしているんだろうって気になっていました。こうやって元気な姿に会えて本当にうれしかったです!


 グリーングラスライディングファームのホームページはこちらです(http://www.green-grass138.com/)。マルヨフェニックスは、プロフィールの中で『期待の新人』として紹介されていますよ!



高橋華代子(たかはしかよこ)
元NHK山形放送局キャスター。
現在は南関東競馬を中心に活動中。
・南関魂
・TCKホームページ重賞情報
・楽天競馬
・ウェブハロン
・サンケイスポーツ
・ターファイトクラブ会報誌
・南関東競馬フリーペーパー
 『pocopoco(ポコポコ』
など