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第62回 2013年9月20日 ビッグゴールド

 今年は金沢競馬場でJBCが初めて行われます。その金沢で走っていた卒業生が、今は別の形でブレイクしていることをご存知でしょうか?

 今回の主役ビッグゴールドは2000年に中央デビューし、翌年の3冠すべてに出走。02中山金杯を優勝し05天皇賞春は2着で、重賞戦線でもお馴染みの馬でした。2006年6月から新天地の金沢競馬場へ移籍し、タイトルとは無縁でしたが長きに渡って走り続けました。中央と金沢を合わせると2歳から12歳まで走り続けて、94戦13勝2着12回3着5回。

 岡本義徳さんの目にビッグゴールドが留まったのは、3歳のときに出走したシンザン記念の頃でした。惜敗続きでもひたむきに頑張って走り続けるビッグゴールドがとても気になる存在になって、奥様と一緒に応援するようになったそうです。

 だんだんに現役引退後の将来を見守ってあげたいという思いも強くなっていったそうで、馬主さんと調教師さんの計らいにより引退後は引き取ることができたそうです。ファンの多い馬なので一緒に余生を応援していったほうがいいのではないかと考え、『ビッグゴールドサポーターズクラブ』を設立。岡本さんたちの趣旨に賛同した20名ほどのファンの皆さんと支える日々です。

 ビッグゴールドは2011年6月から北海道の静内坂本牧場さん(新ひだか町)で暮しています。会員さんたちそれぞれが、『ゴーちゃん』『ゴールドさん』『ビッグちゃん』と愛情たっぷりの愛称で呼んでいて、15歳になった今でも体は若々しく、歯も丈夫で食欲もひじょうに旺盛なので、体調面は何の心配もないそうです。「12歳まで競走馬を続けることができたのも、この丈夫な体のお蔭だと思っています」(岡本さん)。ニンジンは特に大好きで、岡本夫妻がお土産にニンジンを持っていくとバケツ2杯分ほどの量をペロリと平らげ、ときには、スイカやメロンなども……ビッグゴールドはかなりのグルメ(笑)。

 「中央でも金沢でも引退後もずっと大切にされてきたので、人間を疑ったり怖がったりするようなところはありません。まさに人間が作り上げたサラブレットだと感じます」(岡本さん)。

 現在は、ビッグゴールド自身が綴っているかのようなFacebookが話題になっていて、日々の元気な様子が伺えます。今回提供して頂いた写真はその中に掲載されていた一枚で、コスプレ姿もよく似合いますね(笑)。

 「ビッグゴールドはその名の通り大きな息子です。食いしん坊で、我が強くてわがままなところもあるけど、憎めないキャラですね。引退後もこうしてたくさんの人々に支えられて幸せに暮らしていることを知って頂きたいです」(岡本さん)。


○ビッグゴールドサポーターズクラブのホームページはこちらです
http://www.biggold-supportersclub.jp/index.html)。
会員募集や協賛レースも行っているので会の活動など詳しいことはご覧ください。

○ビッグゴールドの見学についてはこちら(http://uma-furusato.com/

○ ビッグゴールドのフェイスブックはこちら(https://www.facebook.com/1998biggold



高橋華代子(たかはしかよこ)
元NHK山形放送局キャスター。
現在は南関東競馬を中心に活動中。
・南関魂
・TCKホームページ重賞情報
・楽天競馬
・ウェブハロン
・サンケイスポーツ
・ターファイトクラブ会報誌
・南関東競馬フリーペーパー
 『pocopoco(ポコポコ』
など