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第28回 2014年01月10日(金) カレーそば(川崎競馬場)
川崎競馬場
「志ら井」 カレーそば(500円)
南関東の競馬カレンダーは、年末が大井開催で正月が川崎というスケジュールが定着している感がある。私も初詣は川崎競馬へ……と毎年思っているのだが、ここ2年は名古屋で年越しをしているのでそれは無理。でも、正月の参詣者を300万人ほど集める川崎大師と川崎競馬場は、歩いて25分ほどの距離。来年は川崎大師で必勝祈願をしてから競馬場に突撃したいなあ。それにしても今年の川崎の正月開催は人が多くて熱気がある。といっても、それが気温に勝るまでには至らない。川崎競馬場は馬場側には太陽の恩恵があるのだけれど、反対側は常に寒いのよ。とりあえず150円の甘酒を飲みながらパドックを見よう。でもその甘酒も、みるみるうちに常温程度になってしまった。
うー、こりゃ厳しいから建物のなかに入ろう。しかし1コーナー寄りのスタンド2階にある店は、多くのメニューに欠品が発生。だったら真ん中のスタンドに行こう。そこの2階なら混雑はそれほどでもないはず。
その目論見はみごとに的中。ここのエリアは「たんめん」が有名だけれど、今回はより体を温められそうな「カレー」にするか。
「カレー」では、カレーライス、カレーうどん、カレーそばが選択肢。昨年の大晦日は年越しそばを食べなかったことだし、カレーそばにしてみよう。さっそく注文すると、調理担当のおねえさんが麺を湯がいてドンブリに入れて、ええっ!? つゆはそれしか入れないの!?
普通のそばなら麺がすべて浸かるくらいに入れてくれるはず。なのに、ドンブリの半分にも届かないくらいの量じゃないの。大丈夫?
しかしカウンターの向こう側は、意外な光景にたじろぐ私の表情には目もくれず、ドンブリはカレー鍋担当のおねえさんにリレーされ、大きなおたまで一杯分のカレーがその上に。さらにねぎが少々散らされてできあがり。
うーむ、この姿から察するに、まずは混ぜたほうがいいな。ということで、箸でソロリソロリとかき回す。すると、カレーのとろみがそばつゆの水分と調和して、だんだんいい感じになってきた。これがこの店の黄金比率ということか!
すっかり満足という気分のままドンブリをカラにすると、その底になにやら黒い小さな物体が見えた。むむむ……、これはブラックペッパーではないかしら。カレーのなかに感じられた刺激的な味の要因のひとつは、これでしたか。
川崎競馬場ではパドック横のやきそばが刺激的な味として有名だけれど、ここにもスパイシーなメニューがあったとは!!
文・写真●浅野靖典
浅野靖典(あさのやすのり)
競馬キャスター・ライターとして活動中。「クリック!地方競馬」キャスターを務めているほか、JRAブリーズアップセール、八戸、九州の各競走馬市場にて司会進行を担当。ライターとしては、・競馬総合チャンネル(netkeiba.com)
・POGの達人
・JRAホームページ
・週刊プレイボーイ
・WEBハロン
などに寄稿している。
※ 本文で紹介している逸品については、取材時点のものです。 その後、値段改定やメニューが変わっている場合もございます。
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