第10回JBCクラシック(JpnI) 参考レース&注目馬解説
2010年11月1日
第10回JBCクラシック(JpnI)
2010年11月3日(祝・水)船橋競馬場 1,800m
(出走表はこちらをご覧ください)
<参考レース>
■ 日本テレビ盃(10年09月23日|船橋)
1着:フリオーソ3着:スマートファルコン
5着:ボンネビルレコード
8着:グランシュヴァリエ
10着:アドマイヤフジ
フリオーソは好スタートも、内のトランセンドを先に行かせ2番手を追走。4コーナー、楽な手ごたえでトランセンドに並びかけると、直線半ばから突き放して勝利。メンバー中唯一、最高重量の58キロを背負っての完勝となった。3コーナーでフリオーソの直後に迫ったスマートファルコンだが、4コーナーあたりではやや離され、ゴール前は盛り返したものの2着トランセンドにハナ差届かず3着。中団追走のボンネビルレコードは5着。
■ マイルチャンピオンシップ南部杯(10年10月11日|盛岡)
1着:オーロマイスター3着:グランシュヴァリエ
セレスハントが逃げ、オーロマイスターが半馬身ほどの差で外目を追走、断然人気のエスポワールシチーは直後の内を追走した。外からまくったグランシュヴァリエが4コーナーでは先頭に立とうかという勢いだったが、直線の坂でオーロマイスターが突き放し、コースレコードでの勝利。直線を向いて一旦は内ラチ沿いから先頭をうかがったエスポワールシチーだが伸びを欠いて3馬身差の2着。2馬身差3着にグランシュヴァリエが入った。
■ ブリーダーズゴールドカップ(10年08月12日|門別)
1着:シルクメビウス4着:オーロマイスター
6着:グランシュヴァリエ
7着:アドマイヤフジ
5番手追走のオーロマイスター、中団から3〜4コーナーでまくってきたマイネルアワグラスの2頭が馬体を併せ、直線を向いて先頭に立ったが、その外から断然人気のカネヒキリが迫った。しかし道中縦長の中団を追走していたシルクメビウスが並ぶまもなくこれらをまとめて交わし去ると、あっという間に突き放し、カネヒキリに4馬身差をつける圧勝。オーロマイスターは直線勢いをなくし、シルクメビウスから1秒5差の4着だった。
■ 名古屋大賞典(10年03月17日|名古屋)
1着:ラヴェリータ2着:アドマイヤスバル
8着:トウホクビジン
ラチ沿い4番手に控えたラヴェリータだが、2周目の向正面を向いたところで一気に先頭へ、徐々に後続を離しにかかった。これを3〜4コーナーから追ってきたのが1番人気のアドマイヤスバル。しかしラヴェリータの手ごたえは最後まで楽で、後続を寄せ付けず完勝。09年7月のスパーキングレディーカップJpnIII以来の勝利となった。直線でもなかなか差を詰められなかったアドマイヤスバルは2馬身差の2着。
■ 東京記念(10年10月07日|大井)
1着:セレンデビュー戦以来、久々に石崎駿騎手が鞍上となったセレンは、中団の外を追走。2周目3コーナーで内に潜り込ませると、4コーナーでは先団の直後まで進出。直線入口では前の3頭が壁になっていたが、前が空いた瞬間に抜け出すと、楽な手ごたえのままみるみる後続を突き放し圧勝。これが引退レースとなったルースリンドに4馬身差をつけ、今シーズンは大井記念に続く重賞2勝目。通算では重賞4勝目とした。
<注目馬解説>
● マグニフィカ(船橋)
2歳時はデビューから9月のゴールドジュニアーまで4連勝で注目を集めたが、ハイセイコー記念3着、全日本2歳優駿JpnI・11着と尻すぼみに終わった。しかし5カ月ぶりの復帰戦となった東京湾カップを5馬身差で圧勝。東京ダービーはハイペースで飛ばしたこともあり3着に敗れたが、ジャパンダートダービーJpnIでは中央の有力馬を一蹴してJpnI初制覇。今回は初の古馬との対戦、同厩舎のフリオーソとの直接対決でも注目を集める。
● フリオーソ(船橋)
全日本2歳優駿GIから毎年のようにダートグレードを制し、地方代表としてダートグレード路線をけん引している。昨年はダイオライト記念JpnIIの1勝のみとやや落ち込んだが、今年の帝王賞JpnIでは、これまで歯が立たなかったカネヒキリ、ヴァーミリアンをまとめて負かした。3カ月ぶりとなった前走日本テレビ盃JpnIIも58キロで完勝。「今までで一番いい状態(戸崎圭太騎手)とのことで、地方馬によるJBCクラシックJpnI初制覇の期待がかかる。
● アドマイヤスバル(JRA)
05年のデビュー時からダートを中心に使われ、昨年の白山大賞典JpnIIIが、じつに重賞挑戦10戦目(芝も含む)にしての念願の重賞初制覇となった。続くJBCスプリントJpnIでもスーニに3/4馬身差に迫る2着と好走。今年は名古屋大賞典JpnIIでラヴェリータの2着、かしわ記念JpnIではエスポワールシチーの3着など好走するものの勝ち星はないが、昨年5月以降は掲示板を外しておらず、7歳になっての安定したレースぶりが目立っている。
● ラヴェリータ(JRA)
3歳時は昇竜ステークス、関東オークスJpnII、スパーキングレディーカップJpnIIIとダート3連勝で注目を集めた。その後は芝や牡馬への挑戦で着順を落としたものの、昨年12月の兵庫ゴールドトロフィーJpnIII(3着)からは8戦して3着を外したのが不良馬場の東海ステークスGII(9着)のみ。ゲート難も解消されつつあり、成績も安定してきた。前走シリウスステークスGIII・2着は、実質トップハンデを背負ってのもので、牡馬相手でも互角に戦える力をつけている。
● セレン(船橋)
3歳時はクラシックに乗れず、長期休養から明けた昨年4歳時は3着を外さない堅実な成績で出世。重賞初挑戦となった昨年の東京記念は2着も、続く京成盃グランドマイラーズ、勝島王冠と連勝。ダートグレード初挑戦となった東京大賞典JpnIでは、直線猛追して勝ったサクセスブロッケンからコンマ3秒差の4着と好走した。今年、ダートグレードは3戦してダイオライト記念JpnIIの4着が最高だが、崩れることもない。前走東京記念を圧勝し、地元の期待を受けて臨む。
● シルクメビウス(JRA)
昨年3歳時にはユニコーンステークスGIIIを制し、続くジャパンダートダービーJpnIでも2着。秋にはジャパンカップダートGIでエスポワールシチーの2着と古馬の一線級を相手にも好走した。前々走、不良馬場の東海ステークスGIIでは、直線一気の追い込みで勝利。期待された帝王賞JpnIは補欠から繰り上がれず除外。そのうっ憤を晴らすかのように、ブリーダーズゴールドカップJpnIIはカネヒキリを4馬身ちぎって圧勝した。道悪での切れる末脚が目立つ。
● オーロマイスター(JRA)
2歳のデビューから4歳5月までは芝のみを使われていたが、ダートに転向すると1000万条件を連勝。2度の2着を挟んで準オープンを制し、一気にオープンまで出世した。今年、根岸ステークスGIII・3着、エルムステークスGIII・2着など重賞では勝ちきれないまま臨んだマイルチャンピオンシップ南部杯JpnIでは、エスポワールシチーを3馬身ちぎって大金星。「左回りの1400〜1800メートルくらいがいい」(大久保洋吉調教師)とのことで、今回のJBCクラシックは最適の条件。
● スマートファルコン(JRA)
3歳春には皐月賞にも出走(18着)したが、ダートに限れば完璧というほど安定した成績で、昨年8月のブリーダーズゴールドカップJpnIIまで16戦連続連対を続けた。08年10月の白山大賞典JpnIII以降は地方のダートのみを走り、重賞10勝。JpnIでもジャパンダートダービー、JBCスプリント(08年・園田)での2着があるが、久々のJpnI挑戦となった今年の帝王賞でも6着に敗れるなどビッグタイトルには手が届いていない。前走日本テレビ盃JpnII・3着から巻き返しを狙う。
文・構成:斎藤修(サイツ)
※ 当コンテンツの内容は、編集時点(11月1日)での情報となっております。出走回避等によりレースに出走しない可能性もありますのでご了承ください。また、当コーナーの内容に関しまして、NARおよび競馬主催者が特定馬の推奨などを行うものではありません。
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