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第115回 2018年2月20日 ホワイトハート

(提供:高橋華代子)
 皆さんは、船橋競馬場のアイドルだったホワイトハートを覚えているでしょうか?父がホワイトマズル、母は中央の札幌3歳Sを制したメローフルーツという血統。額に大きなハートがあって、その下にはコメット棒のようなマークがあり、一度見たら忘れられない愛らしい顔立ちでした。

 そんなホワイトハートは2010年11月に船橋競馬場からデビューし、引退までに通算5勝を挙げ、スピードあふれる走りと愛らしいルックスで魅了。

 現役引退後は2014年から木戸口牧場(浦河)さんで繁殖生活に入り、2015年にはフリオーソとの間に待望の牡馬が誕生。その初仔はシモキタタロウと名付けられ、昨年8月に岩手競馬からデビューをしています。

 わたしはシモキタタロウがとねっこ時代におじゃまさせて頂きました。ホワイトハートの現役時代はテンションの上がりやすいところがあったそうですが、お母さんになってからも元気いっぱいなところがあって、写真を撮ることがなかなか難しかったことを思い出します。

 あれから数年が経ち、10歳になったホワイトハートはどんな様子で過ごしているのでしょうか?

 「普段は丸くなってきたのか、扱いにくいところはないですよ。初仔を産んだ時は、子育てをどうしてのいいのかわからない戸惑いもあったようですが、最初からお乳は大人しく飲ませていました。今も子供は適度にかわいがりながら元気に暮らしています」(木戸口篤夫社長)。

 今年は日高地方も雪がとても多く、木戸口牧場さんの周りにも60cmほど積もり、雪かきが大変なんだそう。ホワイトハートは7時から16時頃までは、仲間たちと放牧地でのんびりと過ごしているそうです。

 現在は1歳牝馬(父 トゥザワールド)がスクスクと成長しているそうで、お腹にはトゥザグローリーの仔を宿しているとのこと(3月20日頃出産予定)。

 現役時代に管理をしていた出川克己調教師とホワイトハートの話になり、「うちを引退した後も元気にしているお話しを聞くのはうれしくなりますね。みんな頑張っているんだなぁって」(出川調教師)。

 なお、ホワイトハートの2頭の産駒はお母さん譲りの黒鹿毛だそうですが、大きなハートマークはシモキタタロウとともに1歳牝馬にもないそうで……。お母さん譲りの大きなハートの持ち主が、いずれ誕生する日が来たらたまりませんね。

ホワイトハートと岩手のシモキタタロウのとねっこ時代
(提供:高橋華代子)
高橋華代子(たかはしかよこ)
元NHK山形放送局キャスター。
現在は南関東競馬を中心に取材活動中。
<掲載媒体>
・南関魂
・TCKホームページ
・楽天競馬
・WEBハロン
・馬事通信
・netkeiba.com
・ターファイトクラブ会報誌
・SPAT4ザ・ウィナーズ
など