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第105回 2017年4月20日 カイロス

4月16日の二十四万石賞(2着)
(提供:高知県競馬組合)
 福山競馬最後のダービー馬、怪物カイロス。福山時代は高本友芳厩舎、南関東では大井の佐野謙二厩舎、現在の高知競馬では那俄性哲也厩舎に所属し、現役生活を続けています。福山時代から絶大な人気を誇っている馬で、ゴールデンコンビの佐原秀泰騎手を背にして走り続ける姿に、当時からのファンや関係者はどれほど熱い思いで見守り続けているのでしょうか。

 昨年秋に高知競馬へ移籍し、今年7歳になりました。「脚元は落ち着いていて、具合は高知に来てから今が一番いいと思いますよ。調教でも攻められていますが、カイバも食べてくれていて、手入れをするのも大変でうるさいくらいに元気いっぱいです。体も若いですよ」(那俄性調教師)。

 4月16日に行われた二十四万石賞(高知1900m)は2着でした。「長距離の逃げ馬という言葉がありますが、ペースが落ちてどんな走りをするのかなと見ていました。結果は悲観していません」。

 カイロスは持ち前のスピードで逃げていき、勝負所で中央から移籍してきたセトノプロミスに内から交わされ最後は5馬身差をつけられましたが、3コーナーから他のライバルたちには並ばれても絶対に交わさせなかった勝負根性には胸を打ちました。

 馬たちそれぞれの一番いい舞台で、一戦ごとに大切に使っていきたいと言っていた那俄性調教師。カイロスもその延長戦上に重賞という舞台が待っていて、そこで輝けることになったら、こんなにうれしいことはありませんね。

 「今はとても順調にきているので、競走馬として生まれてきた以上、少しでも長く競走馬人生を送らせてあげられればと思っています」。

 なお、那俄性厩舎にはもう1頭の人気者、カネショウベガ一族のチョウサンペガサスも所属しています。南関東で長きに渡って走り続けたチョウサンペガサスも早いもので11歳。とても健康体だそうで、現在目下4連勝中です(4月17日現在)。

 「たくさんの人たちに応援してもらって、あの仔たちにも(応援の声が)届いていると思います」。カイロスとチョウサンペガサス、これからも何より無事に走り続けて欲しいです!

2月12日の長浜特別(優勝)
(提供:高知県競馬組合)
高橋華代子(たかはしかよこ)
元NHK山形放送局キャスター。
現在は南関東競馬を中心に取材活動中。
<掲載媒体>
・南関魂
・TCKホームページ
・楽天競馬
・WEBハロン
・馬事通信
・netkeiba.com
・ターファイトクラブ会報誌
・SPAT4ザ・ウィナーズ
など