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第108回 2017年7月20日 コンサートボーイ
大井の帝王・的場文男騎手が、国内史上2人目となる7000勝を達成したことは大きなニュースになりました。そんな的場騎手が7000勝のベストレースとして挙げているのが、コンサートボーイと制した1997年の帝王賞。武豊騎手騎乗の1番人気バトルラインが逃げ、コンサートボーイは3、4番手内から徐々に進出。最後の直線ではバトルラインとコンサートボーイ、大外から脚を伸ばしてきた石崎隆之騎手騎乗のアブクマポーロがデッドヒートを展開し、コンサートボーイがアブクマポーロにクビ差つけたところがゴールでした。3着は1馬身差でバトルライン。
「バトルラインはプロキオンSとかしわ記念を連勝中で勢いもあったし、強い馬だなぁと思っていたから、勝つことができたことは本当にうれしかった。そして、石崎さんとはお互いに切磋琢磨してきたけれど、石崎さんというライバルがいたからこそここまで頑張ってくることができた」と的場騎手は振り返っています。
コンサートボーイは1994年に北海道からデビューし南関東へ移籍。1995年の南関東クラシック3冠全てで2着になり、重賞初制覇を飾ったのは古馬になってからで、帝王賞をはじめ通算6つのタイトルを取りました。
あの帝王賞から20年……。現在のコンサートボーイは25歳になり、引き続き功労馬として、生まれ故郷の船越牧場さん(日高町)で悠々自適な毎日を送っているそうです。
現役時代から気性の激しさは天下一品だったそうですが、今でも厩舎から放牧地への移動の際には立ち上がって暴れるそうで、人間でも怖いくらいの時もあるそうです。牝馬を見ても猛烈に反応を示すそう。
私がちょうど駆け出しの頃、コンサートボーイは引退間際でした。初めて洗い場で取材をさせて頂いた時に、コンサートボーイを近くで見ていただけでも怖かったことを覚えています。馬の威圧感というものを初めて教えてもらったのがコンサートボーイでした。
昨年は蹄の不安などもあったそうですが、今はまた健康状態は良好とのこと。数年前におじゃました時に、年を重ねても威風堂々とした姿を目の当たりにし、オーラは失われるものではないんだなぁと思いました。今でも年間30人ほどの熱心なファンがコンサートボーイに会いに来ているそうです。
「あんな昔に走っていた馬に、今でも会いに来てくれるんだもの。25歳だから、どんなに元気でも明日はどうなるかはわからないけど頑張って欲しいよね」(船越三弘場長)。
見学については、競走馬のふるさと案内所のホームページでご確認ください。
http://uma-furusato.com/
コンサートボーイ、長生きしてくださいね!
高橋華代子(たかはしかよこ)
元NHK山形放送局キャスター。現在は南関東競馬を中心に取材活動中。
<掲載媒体>
・南関魂
・TCKホームページ
・楽天競馬
・WEBハロン
・馬事通信
・netkeiba.com
・ターファイトクラブ会報誌
・SPAT4ザ・ウィナーズ
など
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