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第106回 2017年5月19日 ゴールドヘッド

(提供:高橋華代子)
 私がこの世界に入ったのは1999年春。南関東クラシック組には、オリオンザサンクスやオペラハット、ケイシュウエクセル、サマーシャドウ、タイコウレジェンドなど、役者がそろっていた時代で、一気にはまるきっかけにもなりました。

 当時、大井の大将として、古馬戦で活躍をしていたのが、4歳になったばかりのゴールドヘッド。2歳時の青雲賞(現在のハイセイコー記念)を皮切りに、羽田盃、グランドチャンピオン2000、マイルグランプリなど重賞7勝を挙げました。

 大井を代表した調教師のお一人、今は亡き蛯名末五郎調教師が育てた最高傑作として、大井でデビューし、生涯を通じて大井で走り続け、大井の砂上で輝き続けました。

 勝負根性たっぷりの馬で、それはゴールデンコンビだった的場文男騎手にも通ずるものがあったでしょう。あれから20年近く経ちましたが、史上2人目の7000勝ジョッキーとなり、今でも熱い気持ちを持ちづけて砂上で戦い続けているのですから。

 ゴールドヘッドも今年22歳になりました。北海道にある中田和宏オーナーの牧場で、功労馬として悠々自適な毎日を送り続けているそうです。(写真は数年前に撮らせて頂いたもの)

 「去年あたりから、呼んでも気づくのが遅くなって、耳が遠くなったような年齢的な部分は感じるようになりましたが、馬にとっては最高な場所でストレスをためない生活をしているので、病気にもならないし健康的です」と中田オーナー。

 広大な放牧地に、一日中放されていて、疲れたら休んだり雨宿りをする場所はあり、自分の意思でそこを行き来しながらのんびり暮らしているそうです。食べ放題の青草を食みながら、自由きままな日々。

 「時間が過ぎるのは早いものですね。現役時代は蛯名調教師も的場騎手も一生懸命やってくれました。ゴールドに出会って、人生が変わるきっかけになって、面白い生活をさせてもらえました。走った馬は心臓も強いので、このまま元気に少しでも長生きして欲しいです。的場騎手は佐々木竹見さんの7151勝を目指して越えて欲しいですね。若い者にはお互いまだ負けられません(笑)」(中田オーナー)。

高橋華代子(たかはしかよこ)
元NHK山形放送局キャスター。
現在は南関東競馬を中心に取材活動中。
<掲載媒体>
・南関魂
・TCKホームページ
・楽天競馬
・WEBハロン
・馬事通信
・netkeiba.com
・ターファイトクラブ会報誌
・SPAT4ザ・ウィナーズ
など