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第112回 2017年11月20日 グランシュヴァリエ
グランシュヴァリエは中央競馬の藤原辰雄厩舎から高知競馬の雑賀正光厩舎に仲間入りをし、生涯成績は中央・地方通算74戦17勝。重賞勝ちは、地元の高知県知事賞(2012年、2013年)と二十四万石賞(2013年)、福山のファイナルグランプリファン投票(2012年)。さらには、全国を舞台に戦い続け、南部杯3着(2010年)やJBCクラシック4着(2011年)など、ダートグレードレースでも高いレベルで走りました。
高知競馬を代表するだけではなく、当時の地方競馬を彩った1頭と言っても過言ではないでしょう。500キロ前後の馬でしたが、それ以上に見える雄大な馬体と青鹿毛特有の黒光りをした姿は、いつも独特の威圧感を漂わせていました。能力は相当高い馬であったことは、現役時代に雑賀調教師から伺ったことがあります。
2015年10月31日に高知競馬場で引退式を行うと、その後は北海道のイーストスタッドで種牡馬生活をスタート。
「来た頃は入れ込みもありましたが、大人しい馬ですよ。年齢を重ねてから来ているので(当時は10歳)、もういろんなことがわかっている感じです。種付けも最初から上手だったし、手のかからない馬です。頭はとてもいいですね」と高橋学場長。
イーストスタッドさんには私がこの世界に入るきっかけになったタイキフォーチュンが過ごしているので、毎年のようにおじゃましています。
そのご縁で、種牡馬になったグランシュヴァリエにも会わせて頂いていますが、2年連続で広々した放牧地の遠くの方で、黙々と青草を食べ続けているところに遭遇。何も気にすることなく、伸び伸びとお食事を楽しめているのはいいことですね(写真は今年唯一顔を上げた時のもの)。
「12歳になりましたがうちの中ではまだ若手だし、元気で健康体ですよ。放牧地での泥遊びも大好きです。放牧地から種付け場が見えると、(種付けを)思い出していなないたりする馬もいるのですが、グランシュヴァリエは自分の仕事の時以外はのんびりしています。メリハリがつけられる馬ですね」。
ジェイビスのページで調べてみると、今年グランシュヴァリエ産駒が4頭誕生しているようです。「いい仔が産まれていると聞いていますよ」。
このまま順調にいけば、グランシュヴァリエの血を受け継いだ産駒たちが、再来年にはデビュー予定。地方競馬全体にとっても、父グランシュヴァリエという言葉の響きはワクワクしますね!
高橋華代子(たかはしかよこ)
元NHK山形放送局キャスター。現在は南関東競馬を中心に取材活動中。
<掲載媒体>
・南関魂
・TCKホームページ
・楽天競馬
・WEBハロン
・馬事通信
・netkeiba.com
・ターファイトクラブ会報誌
・SPAT4ザ・ウィナーズ
など
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