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第50回 2015年11月10日(火) 勝丼(大井競馬場)

大井競馬場
「舞馬亭」 勝丼(880円)

4号スタンド5階の「舞馬亭」
店内には競馬場内らしさがあります
 これまでの「馬美味行脚」で有料席エリアにあるお店を紹介したのは、名古屋競馬場の1回だけ。私は1階か2階をうろついているのが基本的な行動パターンなので結果的にそうなっているのだが、有料エリアにあるこのお店にはちょっと感動したのですよ。
 場所は大井競馬場の4コーナー寄り、4号スタンドの5階。高級感漂う「ダイアモンドターン」の上にある「ゴンドラシート」という名前のガラス張りのエリア。そこに店を構えている「舞馬亭」だ。
 店頭の雰囲気はいわゆる居酒屋的なイメージ。でもその入口に掲示されているメニュー表に「勝丼」という文字があるのを発見した瞬間、もう脳みそがカツ丼モードに突入してしまったのだ。
 街を歩いていても「ウマい店」とそうでない店というのは、なんとなく嗅ぎ分けられるもの。個人的なその感覚からは、おそらく前者なのだろうと思いましたねえ。
 しかし私はこの春から「夕方以降はコメを食べない作戦」を実行中。店の前に到着した時刻が午後7時半だったので、そこにものすごい葛藤があったのだけれど、無理にガマンするのは体に毒じゃ!
 ということで、初志貫徹でさっそく入店。店内には4名の先客がいたが、全員が机の上に専門紙を広げ、その横にジョッキが置いてあった。
舞馬亭のお食事メニュー
「勝丼」は見た目から美しい!
 でも私はお食事のお客さん。お水を運んできてくれたお姉さんに「勝丼」と告げ、改めてメニューをみると多彩な一品料理に、多種類のお酒が魅力的だ。おお、向かいの席のおじさん2人組が、つまみにチキンカツを注文したぞ。その様子なら二次会に行く必要はなさそうかな?
 しかし、これだけたくさんのメニューがあるのに、店内がこの人数ではなあ。経営的に大丈夫なのかしら……。
 と他人事ながら心配になったところで到着した「勝丼」は、見た目の印象がかなり良好!
 卵とじをこんなにきれいに作るのは難しいですよ。いや~、コメ回避の禁制を破って注文した甲斐があったわ~。
 と感動しつつ食べてみると、見た目だけではなく中身もゴージャス。カツにはしっかりとした厚みがあって、ファストフード的な軽さがまったくない。ダシも含めて「蕎麦屋さんのカツ丼」という感じがする。そういえば店頭には「そば処」の幟が立っていたし、その流れからメニューが広がっていったのかもしれないな。
 ちなみに4号スタンド5階(ゴンドラシート)の指定席料金は1000円。L-WINGやG-FRONTと、大井競馬場はゴール周辺が熱くなっているところだけれど、4コーナー寄りにもぜひご注目を!

浅野靖典(あさのやすのり)
競馬キャスター・ライターとして活動中。「クリック!地方競馬」キャスターを務めているほか、JRAブリーズアップセール、八戸、九州の各競走馬市場にて司会進行を担当。ライターとしては、
・競馬総合チャンネル(netkeiba.com)
・POGの達人
・JRAホームページ
・週刊プレイボーイ
・WEBハロン
などに寄稿している。

※ 本文で紹介している逸品については、取材時点のものです。 その後、値段改定やメニューが変わっている場合もございます。