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第47回 2012年5月1日 マリーンカップ~東京スプリント

マリーンカップJpnⅢ

 ミラクルレジェンドは、楽な手ごたえで中団を追走しました。クラーベセクレタを前に見る位置でしたが、馬群が縦長になったこともあって、うまく砂を被らないところを行っています。前が飛ばしてくれたことで、展開がさらに楽になって、3~4ーナーあたりでも他馬と比べて手ごたえが楽でした。それにしても昨年後半はラベリータを続けて負かしていたわけですから、牝馬同士なら実力は抜けています。フジキセキの仔はダートでも走る産駒を出しますね。
 クラーベセクレタも控えて5番手から。いい位置取りだったと思います。この馬も直線しっかり伸びているので、うしろでマークされたミラクルレジェンドに負けたのはしかたないでしょう。以前に比べて強くなっていますが、今回は相手が強過ぎました。
 プレシャスジェムズは3コーナー過ぎで先頭に立って、もう少し粘るかと思いましたが、直線ですぐに交わされてしまいました。今回はメモルアルイヤーに何が何でもという感じでハナを譲ることになりましたが、マイペースで先行できればもう少しいい勝負ができるかもしれません。バテているわけではないですが、前の2頭とは力の差はありました。

東京スプリントJpnⅢ

 セイクリムズンは黒船賞から連勝となりました。今回は控える競馬で、直線伸びて強い競馬をしました。しばらく勝てない時期がありましたが、岩田騎手に乗り替わって連勝です。ダートの短距離路線では、今後しばらくはこの馬が中心になるのではないでしょうか。岩田騎手は、中央では桜花賞を勝って、マリーンカップも勝って、そして今回ですから、調子がいいですね。
 フジノウェーブは、前走の東京スプリング盃に続いて内枠に入り、内々をぴったり回って、直線では馬群を縫うようによく伸びてきました。坂井英光騎手の好騎乗もありましたが、58キロでよく走りました。
 スターボードは枠順もよかったですし、ほとんど仕掛けることなくハナに立ちました。最後は差されて3着でしたが、ダッシュもよかったので、今回は逃げて正解だったと思います。
 サマーウインドは7着でした。無理せずスタート後は中団からで、道中はセイクリムズンの外につけて、最後は伸びています。だいぶ良くなってきているので、次あたりが楽しみです。
 スーニはあまり行きっぷりがよくなく、後方からの追走となりました。JBCスプリントのときも同じように中団のうしろからでしたから、今回もうまくは乗っていると思います。好調のときであれば、おそらくあの位置からでも3着くらいまでは伸びてこられたのではないでしょうか。今回はまったくキレませんでした。本来の調子ではなかったようです。


佐々木竹見(ささきたけみ)
元川崎競馬所属騎手。地方競馬通算7,151勝という世界歴代6位(当時)の勝ち鞍を挙げ、2001年7月8日に騎手を引退。
引退後も2012年3月までNAR地方競馬全国協会参与として後進の指導にあたる等、地方競馬の発展に大きな役割を果たし続けている。