第8回 待ちわびた開催

(当コラムは、東京スポーツグループ各紙1月14日掲載分より転載したものです)
 遅ればせながら、新年明けましておめでとうございます。今年も当コラムをよろしくお願いします。
 早速ですがみなさんの初競馬はいつですか?
 私の場合は岩手県の水沢競馬場で行われた「東京スポーツ新聞社杯・トウケイニセイ記念」がそうでした。初めて訪れた真冬の岩手は想像を絶する寒さで、車を降りた瞬間、道路が凍っていて、お正月の餅つきみたいに危うくお尻をつくところだったんです。
 1か月にわたり水沢競馬のレースを予想してきましたが、よく行く競馬場ではない分、最初は馬も騎手も馴染みがない名前ばかりでしたが、次々に調べて知っていくうちにハマってしまい、気付けば年末から「トウケイニセイ記念」で頭がいっぱいでした。
 入場してレースコースへ向かう長いアーケードのような道を抜けると、目に飛び込んできたのは見渡す限りの大自然!遠くに見える青い空や雪山は、空気が澄んでいてあまりに綺麗で、写真ではそのリアルさが伝えきれないほどです。
 パドックでは馬の名前が手書きで、妙に温かみを感じたし、返し馬では馬が足を踏み出すたびに顔の周りが吐き出す真っ白な息に包まれて可愛い蒸気機関車のようでした。
 私たちが薄手の衣装を着てジャパンカップの時のようにライブを行うのは到底無理ですが、騎手も厚着をしない状態で走るのかと思うと、なんだか心配になるくらいの気温です。そんな中、どんどん日が落ちて月が山間から登っていき、競馬場を照らす景色は、見とれてしまうほど幻想的・・・。
 初めて行く競馬場はいつもたくさんの発見と感動を与えてくれます。震災の被害から復興への願いを乗せて開幕した水沢競馬。次の開催が待ち遠しいです!
近藤さや香(こんどうさやか)
 1984年4月1日生まれ、愛知県出身。SDN48の1期生メンバー。
 小学校2年生から高校卒業までアメリカで暮らしていたため英語が堪能で、AKB48の海外公演では通訳として帯同したこともある。落ち着きのある低音ボイスが特徴。


Cheers to 地方競馬