第4回 会いに行ける王子様

(当コラムは、東京スポーツグループ各紙11月12日掲載分より転載したものです)
 先週は話題のJBCでしたね。けれども私が見に行ったのは、その前日のマイルグランプリでした。もちろん、無類の大井競馬場好きだからというわけではありません。そこには絶対に見逃せない理由がありました。それは、2007年のJBCスプリントで優勝した初めての地方所属馬フジノウェーブと鞍上の御神本騎手のコンビが出走するレースだったということなんです。
 実は御神本騎手と対談させていただいた際にも、とても息が合う馬だと伺っていたので「なおさら外せない!」と思い、当日行っていたレコーディング中もついついエキサイトして自然とこぶしが入ってしまうほどでした。
 そしてはやる気持ちを抑えながらも猛ダッシュで競馬場へ向かい、パドックへ。私たち48ファミリーのテーマである「会いに行けるアイドル」とはこういうことだったのかと、自ら体感させられる瞬間! そこには9歳になっても可愛らしい芦毛のフジノウェーブが軽快に歩いていました。そして御神本騎手が騎乗し本馬場入場していく姿を見ていると、ふとあることに気付き衝撃を受けたのです。
 そうです。まるで白馬の王子様だったのです!
 こんなことを書いていると我ながら激しい妄想力に驚かされますが、実際、日常生活で白馬に乗った王子様を目の当たりにすることなんてあるでしょうか。私は初めてそんな場所を見付けた気がしました。
 競馬場という言葉から連想させるものが、「ビール」や「馬券」だけでなく、「メルヘン」や「乙女心」なんていうものがあっても良いかもしれないですよね。こよいも競馬場ならぬ「競馬城」は夢見る女性を魅了してやみません。
近藤さや香(こんどうさやか)
 1984年4月1日生まれ、愛知県出身。SDN48の1期生メンバー。
 小学校2年生から高校卒業までアメリカで暮らしていたため英語が堪能で、AKB48の海外公演では通訳として帯同したこともある。落ち着きのある低音ボイスが特徴。


Cheers to 地方競馬