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第74回 2017年11月10日(金) オムライス(笠松競馬場)

笠松競馬場
「喫茶部」 オムライス(550円)

メニューの種類がとても多い!
食券は手作り
 笠松競馬場はスタンドの裏手に屋台街があって、その奥に食堂があるという独特の形。しかしながら時代の変化ということなのか、営業しているお店の数は以前よりも減ってきているようで……
 スタンドのなかにも「食堂跡地」がいくつかありまして、それを見ながら通路を歩くと「昭和は遠くなりにけり……」とつい思ってしまいます。
 でも3つあるスタンドの4コーナー寄りにある特別観覧席の食堂は健在。ということで指定席エリアにあるその店に行ってみると、以前とメニューが違うような気が!
 でも店内にある優勝レイや記念写真などは変わっていない感じがするなあ。
 という疑問は置いといて、まずはお店の入口で食券を購入。今回は「オムライス」にしてみました。
 席に座って場内中継のテレビ画面を見ながら待つこと10分弱。オムライスが到着しました。ということはイチから作ってくれたということかしら。そして見た目が昔なつかし洋食屋さんのオムライス!
 卵焼きを崩してみると、中身もきちんとケチャップで炒められている色合い。昼下がりのひとときをこういうランチとともに過ごせるなんてゼイタクですなあ。客層を考えてなのか、味付けがちょっとソフトな感じがしたので塩を振ってみたら、個人的な好みにピッタリくる味になりました。
たまごの中身はいい色のライス
店内には優勝レイが飾られています
 もともとこの店は活躍したライデンリーダーの馬主さんが経営していたそうで、店内には笠松所属のままJRAの扉を開けた、1995年の報知杯4歳牝馬特別の優勝レイが飾られています。そして第1回ライデンリーダー記念を制した、エフワンライデンの優勝レイも。
 ライデンリーダーの活躍は平成に入ってからですが、全体的な雰囲気は昭和な感じ。しかし店内はテーブルやイスも含めて清潔感があって好感がもてます。
 おだやかな気持ちでゆっくりと完食し、お店を出るときに店名を聞くと「えーと、ウチは競馬場喫茶部でやってます」と。ええっ? 真ん中のスタンドの2階に看板が残っている、あの喫茶部ですか?
「昔はそこでしたけど、今はここなんです」というからビックリ。“喫茶部”ははるか昔に存在した、過去のものだと思ってました!
 その喫茶部が、活躍馬の記念品が残る食堂を引き継いでくれているのはすばらしいこと。特別観覧席は600円の料金がかかりますが、暑い時期、寒い時期はとても快適。笠松競馬場を訪問する際には、特別観覧席の利用も一考してみてください!

浅野靖典(あさのやすのり)
競馬キャスター・ライターとして活動中。「クリック!地方競馬」キャスターを務めているほか、JRAブリーズアップセール、八戸、九州の各競走馬市場にて司会進行を担当。ライターとしては、
・競馬総合チャンネル(netkeiba.com)
・POGの達人
・JRAホームページ
・週刊プレイボーイ
・WEBハロン
などに寄稿している。

※ 本文で紹介している逸品については、取材時点のものです。 その後、値段改定やメニューが変わっている場合もございます。