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第57回 2016年6月10日(金) 川崎競馬場オリジナルクラフトビール・ロジータ(川崎競馬場)

川崎競馬場
「ロジータホール」 川崎競馬場オリジナルクラフトビール・ロジータ(600円)

 個人的に、競馬場にいるときにアルコール類はいただかないことにしている。
 なぜかというと、そりゃ酔いが回ることによって、正常で適正な判断ができなくなる可能性が高くなるからに決まっているじゃないですか!
 といっても、そんなに酒に弱いわけではないんですけどね。ただ、競馬場ではそうなってしまう気がするので、
「酒は最終レースが済んでから」
 を合言葉にしているわけであります。
 でも、この間の日本ダービーのときは、ついうっかり飲んでしまったのですよ。
 偶然、南武線の武蔵小杉駅で競馬仲間に遭遇してしまったのが事の発端。その人は競馬場に着くと、とりあえずビールというタイプ。それを知っていたので、じゃああらかじめ買っていきましょうとコンビニに立ち寄り、缶ビールを買ってしまったのだ。
 そして東京競馬場の地下1階にある、岩手競馬の発売所に到着したとき、ついそれを開けてしまっていい気持ち。するとあら不思議、その日はJRAも岩手も無的中という結果になってしまったのですよ。うーむ。

ロジータホールのカウンターで販売されます
 
ロジータという名のビール

 というわけで、川崎競馬場の2号スタンドがリニューアルされて、その1階が「ロジータホール」という名前になり、そこでオリジナルのクラフトビールが提供されている、と聞いたときも「あっしには関わりのないことでござんす」と思っていた。
 でも先日、そのロジータホールでのトークイベントに呼んでいただいて、そのステージが終わったところで「飲んでいってくださいよ~」と、カウンターから声がかかったら、お断りするわけにはいかないわけで……。
 しかし馬券は当てたいので、最終レースを買ったあとにいただくことにした。競馬場にいると小銭がたくさんたまるから、お支払いは100円玉6枚でお願いします。
 登場したコップの見た目は黒ビール。私は居酒屋などで生ビールと黒ビールが並んでいると、黒ビールを選ぶ派なのよね。いい色をしていますなあ。
 そしてゆっくりいただくと、おお、甘い!
「種類としては“エール”ですね。いわゆる生ビールとは違います」
では失礼して、いただきます!
 と、絶妙な泡のバランスに仕上げてくれた川口昌和さんは、その出来栄えに自信を持っている様子。ちなみに「エール」とは『大麦麦芽を使用して、酵母を短時間で発酵させる』製法で、それによって深いコクとフルーティーな味が生み出されるビールだそうだ。対する『ラガー』は、貯蔵工程で熟成させて造られるらしい。
 味が柔らかくて苦味が少ないからサラっと飲めて、最終レースのファンファーレが鳴る前にコップはカラッポ。これはみなさんに川崎名物としておすすめできますわ。現在は発売日が、重賞レースがある水曜日が中心となっていて、早々に売り切れることもあるとのこと。となると、次回はメインレース前に味わうべきなのか……。そこはちょっと悩むところだなあ。

浅野靖典(あさのやすのり)
競馬キャスター・ライターとして活動中。「クリック!地方競馬」キャスターを務めているほか、JRAブリーズアップセール、八戸、九州の各競走馬市場にて司会進行を担当。ライターとしては、
・競馬総合チャンネル(netkeiba.com)
・POGの達人
・JRAホームページ
・週刊プレイボーイ
・WEBハロン
などに寄稿している。

※ 本文で紹介している逸品については、取材時点のものです。 その後、値段改定やメニューが変わっている場合もございます。