2021年3月19日(金)
第152回 サウンドトゥルー
「サウンドトゥルー引退、功労馬に!」
中央競馬と地方競馬で長きに渡って活躍してきたサウンドトゥルー(船橋・佐藤裕太厩舎)の引退が発表されました。
サウンドトゥルーは中央の高木登厩舎から2012年10月にデビュー。大野拓弥騎手を主戦に、2016年チャンピオンズカップや2015年東京大賞典、2017年JBCクラシック(大井)と、3つのG1/JpnⅠなどを勝ち、2016年JRA賞最優秀ダートホース賞を受賞したダート界の雄。
2018年の東京大賞典から船橋の佐藤裕太厩舎の一員となり、3年が経ちました。当時8歳から現在は11歳になり、南関東最年長馬へ。
南関東競馬の年齢制限は9歳いっぱいまでですが、A1馬に限っては1年のうちに1度でも5着以内に入れれば、何歳まででも所属できます。サウンドトゥルーもその条件をクリアしながら年齢を重ねてきました。
9歳で金盃(2019年)、10歳では金盃(2020年)と東京記念(2020年)と、地方では3つのタイトルを獲得しました。中団から早めに押し上げ長くいい脚を繰り出し、他馬を圧倒。主戦は森泰斗騎手や御神本訓史騎手。
3月12日の船橋競馬場での調教中、歩様の違和感があり、レントゲンを撮ったところ右前脚の種子骨の骨折が判明し、関係者の話し合いの結果、引退が決まったそうです。命にかかわるものではなかったことが不幸中の幸い。
しばらくは厩舎で治療に専念し、この後は岡田スタッドさんで功労馬として過ごすそうです。セン馬のサウンドトゥルーにとって、生まれ故郷に帰ることができるのは何よりの幸せでしょう。
「骨折がわかった時にはショックで涙が止まりませんでした。本当に申し訳なく思っています。ファンの多い馬で、もっと活躍する姿を見せたかったです。
毎朝調教パートナーとして日本一の称号ある馬に乗せて頂き名誉に思ってきました。この年齢になっても懸命に戦って、たくさんの方たちに感動を与え続けてくれた本当にすごい馬です。ありがとうございましたと、今は感謝しかありません」(佐藤調教師)。
中央時代から一線級で走り続けてきた馬が、主戦場を変え、11歳になってもなお輝き続けてきたことは、サウンドトゥルー自身の強さはもちろん、これまで関わってこられた皆さんのご尽力の賜物でもあるでしょう。
サウンドトゥルー、お疲れ様でした!幸せにお過ごしください!