2021年1月20日(水)
第150回 カツゲキキトキト
「カツゲキキトキト、重賞最多勝記録を更新!」
名古屋競馬からうれしいニュースが届きましたね。1月14日に名古屋競馬場で行われた重賞・マイル争覇において、名古屋の雄カツゲキキトキト(錦見勇夫厩舎)が優勝し、重賞20勝目(通算28勝目)を達成。
地方競馬全国協会によると、これまでの従来の記録はカツゲキキトキトと並びスマートファルコンによる重賞19勝。今回の勝利により、平地競走における重賞最多勝記録を更新しました。(データが残っている1973年4月以降の記録)
マイル争覇を振り返ると、主戦の大畑雅章騎手が手綱を取り、道中は4番手から、3~4コーナーでは先頭に立ってそのまま押し切る圧巻の内容。カツゲキキトキトにとって、1年8か月ぶりの勝利。
「脚元の不安で1年ほど休んでいた時期もありましたが、使っていきながら、筋肉もしっかりして息も持つようになってきて、状態は上がっていました。
重賞最多勝記録を更新したことはレース後に初めて知りました。うれしいですが、まだまだこれからだと思っています。今度は勝ち星の最多を狙いたいですね。記録が何勝かはわからないですが(苦笑)」と錦見調教師。(参考までに、サラブレッドの最多勝記録はエーシンアクセランの49勝)
カツゲキキトキトは3歳3月の地方交流戦スプリングカップで重賞初制覇を飾ると、一気に重賞5連勝で東海ダービーを制覇。地元の東海菊花賞3連覇を達成するなど、名古屋の雄として大きな存在感を放ってきました。
他地区へも果敢に参戦し、金沢の白山大賞典や大井の東京記念、黒潮盃など、惜しくも勝つことはできませんでしたが、全国レベルでの戦いを続けました。筆者は南関東競馬が主戦ですが、青鹿毛の雄大な馬体で貫禄たっぷりにパドックを周回していた佇まいが、今でも忘れられません。そんな名古屋の雄も今年8歳。
「スタートが良くなっていい位置につけられるようになったことで成績も上がってきた馬です。普段はヤンチャなところもありますが、装鞍所からはジッとして、レースになるととても落ち着いています。地元の梅見月杯を勝つと名古屋の重賞を全制覇できるので、当面の目標はそこですね。今後は他地区なども視野に入れて、勝ちたいです」。
平地競走における重賞最多勝記録ホルダーのカツゲキキトキト。「最高級の馬」と称えている錦見調教師。まだ夢の途中、これからさらにどんな記録を刻んでいくことになるのでしょうか。
(提供:愛知県競馬組合)