2021年2月19日(金)
第151回 ナムラタイタン
競馬ファンにとって、ゆかり深い馬の仔が活躍する姿を見ることも、ブラッドスポーツとしての魅力のひとつでしょう。ナムラタイタンの子供が重賞を勝ったことも、明るい話題でした。
ナムラタイタンは2009年5月に中央競馬からデビューし、2011年の武蔵野Sを勝っている中央の重賞ウイナー。父はサウスヴィグラス、母がネクストタイム、母父はAfleetという血統。
2014年春から8歳で岩手競馬の村上昌幸厩舎に移籍。2017年4月に11歳で引退するまでに、重賞は通算13勝を挙げ、2014年に地元で行われたJBCクラシックや南部杯は地方馬最先着するなど、岩手の雄としての活躍が続きました。岩手時代に全て手綱を取ったのは所属の坂口裕一騎手。
現役引退直後から種牡馬生活が始まり、種付け時期は新ひだか町のアロースタッドで過ごしています。昨年デビューの初年度産駒6頭がすでにそれぞれの競馬場で走っていて、その中から、名古屋のブンブンマルが今年1月1日の重賞・新春ペガサスカップで完勝し、自身にとっても父にとっても待望の記念すべき初タイトルになりました。
この世代は、ナムラタイタン自身が4月にスタッドインをし、本格的な種付けは5月から開始したそうで、スタートが遅く頭数が恵まれない中でも、いきなり重賞勝ち馬を送り出したのはすばらしいですね。
ナムラタイタンも今年15歳になり、種牡馬生活は5年目に突入。先日行われたばかりのアロースタッドの種牡馬展示会では、関係者に元気な姿をお披露目したところだそうです。種付けはお好きなタイプとか!
「初年度から地方の重賞勝ち馬が誕生して、中央デビュー馬も上位にきています。お父さんのように出走率が高くて堅実な馬たちが出てきてくれています。サウスヴィグラスに比べると体の伸びがあって、距離の幅はあるのかなぁとも思います。
今のところサウスヴィグラスの後継種牡馬は少ないですが、これから産駒たちが活躍して、後継種牡馬として血が残っていければうれしいですね」と、株式会社ジェイエスの松田拓也さん。
2019年生まれの明け2歳になった産駒たちが、デビューを待っている時期。今年はどんな活躍をしてくれのだろうと、ナムラタイタン産駒の走りから目が離せません!