2020年4月20日(月)
第141回 ジーナフォンテン
現在、南関東の最大の上がり馬として注目を集めているカジノフォンテンです。圧倒的な強さで連勝街道を突き進み、これからの重賞戦線を非常に楽しみにされている1頭です。
そんなカジノフォンテンの母として再び脚光を浴びているのがジーナフォンテン。上山と南関東で活躍したことはあまりにも有名で、2003年エンプレス杯や2002年スパーキングレディーカップ、さらには牡馬とも果敢に戦い重賞を制するなど、その時代を彩った女傑です。
ジーナフォンテンは現役引退後に生まれ故郷の登別上水牧場さんへ帰り、繁殖生活を送ってきました。これまで5頭の産駒を競馬場に送り出しましたが、現在の最高傑作がカジノフォンテンです。
カジノフォンテンはジーナフォンテン産駒初の新馬勝ちを収め、初めて重賞に挑戦し、タイトルも十分に意識できるところまでやって来ました。
そんなジーナフォンテンも今年22歳になったそうです。
登別上水牧場の上水清氏さんに最近の様子を伺いました。
「長く子供を産ませたいなぁと思って、間隔を空けながら無理をせずに出産させているので、この年齢にして子供は少ないですが、その分、馬はものすごく若いですよ。元気いっぱいですし、馬体も変わらないです。今でも馬房の出し入れをするときには、引き手だけでは持っていこうとするので、ガムチェーンを使っています。
一般的には20歳を過ぎると毛づやがさえなくなったりカイバ食いも細くなるのですが、ジーナは毛づやもいいですし、カイバもものすごく食べるので『大食いジーナ』と呼んでいます(笑)。人間に気は強いですが子供はよくかわいがっていますよ」(上水さん)。
登別上水牧場さんでは、25歳の大ベテラン繁殖牝馬が出産したこともあったそうですが、22歳のジーナフォンテンも現役バリバリの繁殖牝馬とのことで、今年はアニマルキングダムの仔を宿しているそうです。今年はカジノフォンテンの全妹がデビュー予定。
「カジノフォンテンにはレースで怪我のないのが一番で、リフレッシュ休養に出る時などはしっかりと休んで欲しいです。ジーナフォンテンは来年無事に子供を産んで欲しいなぁと思います」(上水さん)。
孝行息子のカジノフォンテンが、これから南関東で重賞に挑戦することも増えてくるでしょう。ジーナフォンテンが重賞ウイナーの母になることを、当時からの多くのファンも待ち望んでいます。