2019年10月18日(金)
第135回 シーズザゴールド
10月14日の大井競馬場では、『相馬野馬追甲冑競馬』の実演が行われました。国の重要無形民俗文化財でもある相馬野馬追は、福島県相馬地方に伝わる古くからの伝統行事。大井競馬場でも年に1回実演が行われ、かつて地方競馬や中央競馬で走っていた懐かしい面々に会えるのも、競馬ファンにとっては楽しい時間です。
今年は、2010年の羽田盃馬シーズザゴールドが帰ってきました。シーズザゴールドは北海道からデビューし、その後は大井、船橋、金沢と、7歳いっぱいまで現役生活を続けました。
その後は三重県の草競馬大会などでも活躍していましたが、数年前から宮城県東松島市にあるユリウスホースヴィレッジで過ごしていて、相馬野馬追のお祭りに参加したり、長野県の草競馬大会に出場して優勝するなど、この世界で活躍しているそうです。
久しぶりに大井競馬場へ来て、実演前には、スタンドから反対側にある運動場で、他の馬たちと一緒にウォーミングアップをしていました。今年12歳になったそうですが、チャカチャカしながら歩いているところはとても初々しく、場内アナウンスやファンファーレなどが鳴ると、ピーンと耳を傾けて立ち止まっていた姿も印象的でした。現役時代からジャニーズ系のイケメンでしたが、こういう甲冑姿もとてもカッコよかったです!
普段から馬っけは強いそうですが、人を乗せたらそういう姿は見せずに、ちゃんと集中する優等生とのこと。草競馬大会でも3コーナー付近からグーンと上がっていくように走るそうで、「勝ち方がわかっていると思います」と髙橋さん。若い乗り手たちに競馬というものを教える先生代わりにもなっているそうです。
甲冑競馬の実演では、息子の髙橋禎弥さんが騎乗。結果は抜きにして、南関東のクラシックホースが現役生活を引退してからも、こういう形で大井競馬場に帰ってきて、元気に走っている姿を見せてくれたことは、とても感動的なシーンでした。
現在のシーズザゴールドは再び宮城県に戻り、のんびり過ごしているそうです。今後も相馬野馬追のお祭りなどに参加予定とのことです。