2019年6月20日(木)
第131回 アンパサンド
2007年の南関東クラシック戦線は、3強が激突し、大いに盛り上がった世代です。羽田盃を優勝したトップサバトン、東京ダービーを制したアンパサンド、ジャパンダートダービーの勝ち馬フリオーソ。3強以外の役者も多く、この世代の熱戦を思い出すと、今でも胸が熱くなるファンも多いと思います。私もその1人です。
そんな最強とも言える世代で頂点を極めた東京ダービー馬アンパサンド。2006年6月に北海道の米川昇厩舎からデビューし、重賞イノセントカップを制覇。北海道2歳優駿はトップサバトンの2着。
その後は川崎の池田孝厩舎に移籍をし、全日本2歳優駿はフリオーソの3着。クラシック戦線での活躍はもちろんのこと、古馬になってからも報知オールスターカップで重賞制覇。ダートグレード競走は惜しくも勝つことはできませんでしたが、中央馬を相手にしながらもハイレベルな走りで、この世代のトップホースとして活躍を続けました。
現役引退後は生まれ故郷のサンシャイン牧場で種牡馬生活を送り、昨年には数は少ないながらも産駒が記念すべきデビューを果たしています。現在はその生活に終止符を打ち、新生活を歩み始めました。昨年11月に札幌市にあるモモセライディングファームへお引越し。今は放牧をしながらのんびりと過ごしているそうです。
その様子を、モモセライディングファームの百瀬利宏さんにお聞きしました。「競技馬としては考えていないのですが、乗馬教室でお客様を乗せていけるような訓練は少しずつしていきたいなと思っています。大人しくて落ち着いていて癖もなくて、いい馬ですよ。15歳ですが馬は若いし健康的です」とのこと。
なお、アンパサンドの最後の産駒たちは今年デビュー予定です。アンパサンドも元気にお仕事を続けて、産駒たちも息長く走り続けて欲しいなと思います。
モモセライディングファームでは、アンパサンド以外にも、ディラクエや先日産駒初勝利を挙げたグランシュヴァリエなどの地方競馬に所属していたビッグネームたちも、乗馬としてのお仕事を頑張っているそうですよ!地方競馬ファンにとってはたまらないラインナップですね。
モモセライディングファームの見学などは、競走馬のふるさと案内所のホームページでご確認ください。