2019年4月19日(金)
第129回 ツルオカオウジ
岩手の雄メイセイオペラの愛息ツルオカオウジ。2009年6月に大井競馬場小林分厩舎の久保與造厩舎所属としてデビューし、2010年黒潮盃を優勝するなど、重賞戦線の常連馬として活躍しました。2007年生まれのメイセイオペラ産駒はツルオカオウジを入れて3頭でしたが、その中から産駒が初の南関重賞ウイナーに!
ツルオカオウジの毛色は青鹿毛で、550キロ前後もあった大型馬。だからと言って、長めで童顔な顔つきはつぶらな瞳が印象的で、そんなルックスもとても愛らしい馬でした。
2015年7月に現役引退後、最初は乗馬の道に進んでいく予定でしたが、現役時代に痛めた脚元の不調から断念することに……。
そんなオウジが安心して暮らせるようにと、元々のファンだった梶原晴美さんが立ち上げたのが『ツルオカオウジの会』で、会員さんたちがツルオカオウジの馬生を支えています。
ツルオカオウジは千葉県富里市にある山田牧場さんで功労馬として悠々自適に暮らしています。時間が経つのは早いものでオウジも今年12歳になり、先日は会員さんたちが集まってお誕生日会を開催したそうです。現役時代に管理していた久保調教師も『ツルオカオウジの会』の会員の1人で、その会に参加してきたそうです。
「皆さんが今でもかわいがってくれていますね。厩舎にいる時からニンジンが大好きだったので、誕生日プレゼントにニンジンを一箱持っていきました。元々のあごっぱりがすごいから、太いニンジンもバリンバリンと食べるところは現役時代と変わりません。食い気ばかりで(苦笑)。
オウジはうちの生え抜き馬で重賞も勝ってくれて記憶に残る1頭です。何歳まで生きるかはわかりませんが、長生きして欲しいですね」(久保調教師)。
ツルオカオウジの会のブログやツイッター、インスタグラムなどにはオウジの情報が随時紹介されています。先日のお誕生日会のお写真などを拝見し、オウジが穏やな優しい時間を過ごしている様子が伝わってきました。「オウジ、幸せな馬だなぁ」と、今はその言葉しか出てきません。
なお、『ツルオカオウジの会』では引き続き会員さんを募集していて(1口2000円から)、ご寄付なども随時受け付けているそうです。詳細はこちらをご覧ください。