2019年12月10日(火)
第99回 大井競馬場「柏屋」
ソースカツ丼(650円)
気温が下がってくると動き回る意欲が減退するのは自然のなりゆきで、放牧中の馬も寒い時期は運動量が減るそうです。そのあたりを研究したところ、どうやら「誕生日が年明け早々だからといって、競走成績がそれほど良くなるわけではない」という傾向が明らかになった模様。昔は「早生まれはいいことだ」みたいな風潮があったと思うのですが、何ごとも“過ぎたるは及ばざるがごとし”ということのようです。
それはともかく、私が大井競馬場に行った日は風が冷たくて、パドックに行くのにも気合と思い切りが必要という状況。そんなわけでキレイなL-WINGから外に出ずに競馬を楽しんでおりました。
となると、食事もスタンドのなかでいいかなあ。
大井競馬場のL-WINGでは今年になってテナントがいくつか入れ替わりましたが、2階にある「柏屋」さんはそのまま。ガラス越しにパドックが見える位置で、もうずいぶんと長いこと営業しています。
この店は基本的に、蕎麦とうどんのお店。それでも店頭にある券売機のボタンには、いろいろなセットや生ビールなども揃っています。
ここは天ぷら蕎麦がおいしいので、今回もそれを食べようかなあ。と思っていたところ、券売機にある「ソースカツ丼」の文字が目に飛び込んできてしまったのです。
私は「ソースカツ丼の発祥の地」と主張している長野県、福井県などで食べたことはありますが、大井競馬場は未経験。これはいっちょ、注文してみようではありませんか!
と決断して食券を購入。カウンターのお兄さんに渡すと「少々お待ちください」と言われたので、受け渡し口からいったん離れて、パドックが望めるテーブルを確保しました。
待っている間に厨房を覗くと、おお、フライヤーでトンカツを揚げている!
なるほど、それなら完成まで時間がかかるのも納得ですわ。火が通ったトンカツをまな板に移してサクサクと切り、ドンブリにごはんをよそってキャベツも載せて、その上にトンカツを設置。最後にソースをかけて、ここまでの時間は3分ほど。
さっそくテーブルに持ってきて改めて見ると、美しさを感じる出来上がり。まずはカツからいただくと、ソースは甘辛くて、そのなかに酸味も含まれている感じ。いわゆるトンカツソースだと味が重くなってしまいますが、これならドンブリ全体がうまく調和しますねえ。
そして窓の向こう側に見えるのはパドック。すばらしいロケーションでのいい食事でリフレッシュしたら、なんだかアルファ波が出てきたような気がするぞ。もしかしたら、後半戦でいいことがあるのかも!?
※ 本文で紹介している逸品については、取材時点のものです。
その後、値段改定やメニューが変わっている場合もございます。