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全日本2歳優駿~川崎記念(第99回)

全日本2歳優駿JpnⅠ

 勝ったノーヴァレンダは、外枠からすんなりと2番手につけました。包まれることなくスムーズに競馬ができたのが勝因でしょう。これで3連勝と勢いがありますし、最近、北村友一騎手も乗れています。
 デルマルーヴルはスタートがあまりよくなく、1コーナーを回るあたり、馬群の中でごちゃつくところがありました。それでも中団につけて4コーナー回ってくるときの勢いでは勝ったかと思いましたが、もう少しのところで届きませんでした。直線でも内に刺さる場面があって、もう少しスムーズに競馬ができていれば勝っていたかもしれません。川崎コースは内枠がいいときもありますが、馬群に囲まれて出るところがまったくなってしまうときもあります。そういう意味では外枠のほうが競馬はしやすいかもしれません。これは結果論ですが、4コーナーでウィンターフェルの外を回したところ、あそこでメイクハッピーの内を突いていればよかったかもしれません。ただ川崎の4コーナーは内を突いて詰まってしまうこともあるので、レース中の判断は難しいです。
 ガルヴィハーラは、ノーヴァレンダをぴたりとマークする位置を追走しました。この馬もスムーズに競馬ができましたが、最後は伸びを欠いてしまいました。
 南関東勢で期待されたミューチャリーは、道中から追い通しでした。このメンバーに入っても、もう少しやれるかと思いましたが、いいところがありませんでした。

東京大賞典GⅠ

 北海道のスーパーステションはすんなりハナをとりましたが、大外からアポロケンタッキーが勢いをつけて来たことで、前は厳しいペースになりました。ケイティブレイブは縦長の5番手、ゴールドドリームはそのうしろの中団、勝ったオメガパフュームはさらにうしろからという展開でした。
 直線を向いて先頭に立ったケイティブレイブは完璧なレースをしましたが3着でした。勝ちに行ったぶん、先頭に立つのが少しだけ早かったということもあったし、レースが流れたぶん、後ろからレースを進めたオメガパフュームの末脚が生きたということもありました。
 ゴールドドリームは直線を向いたところで、前にケイティブレイブ、外にオメガパフュームがいて、行き場をなくすような場面がありました。ただケイティブレイブにもまだ勢いがありましたから、それほどの不利ではなかったように思います。
 勝ったオメガパフュームは向正面から少しずつ位置取りを上げてきて、4コーナーではケイティブレイブの直後まで来ていました。それにしても最後は切れました。
 この上位3頭に能力差はほとんどありません。その日の状態や、ちょっとしたレースの流れ次第で順位は変わってくるでしょう。
 船橋に移籍初戦のサウンドトゥルーは最後方からの追走で、4コーナーでも9番手という位置から持ち味を発揮して4着はよく走ったと思います。ただ現状、勢いのある3頭とは差がありました。

TCK女王盃JpnⅢ

 クレイジーアクセルが飛ばして逃げたところ、勝ったビスカリアは内の5番手、絶好位につけました。3、4コーナーで内から位置取りを上げていって、手応えは楽なまま、直線で突き放しました。森泰斗騎手の好騎乗でしたが、それにしても2着に5馬身差は驚きました。
 前走が大井のC1級で4着だったマルカンセンサーは、3コーナーあたりの手応えがよかったですから、上位に来るだろうと思って見ていましたが、2着には驚きました。的場騎手はおそらく少しでも上の着順を狙って、じっくり溜めての騎乗だったのでしょう。それがうまくはまりました。
 人気のラビットランは、スタートがあまりよくなかった上に、行きっぷりもあまりよくありませんでした。それで中団よりうしろからになってしまいました。最後の直線でも、跳びがいつもと違うような感じで、思ったほど伸びませんでした。ここのところ見せていたような走りではありませんでした。

川崎記念JpnⅠ

 勝ったミツバは、スタート後は3番手でしたが、1周目のスタンド前でオールブラッシュが仕掛けてペースが上がったところでは一旦控えて、勝負どころの3コーナーから仕掛けていきました。一番の勝因はこれでしょう。直線、オールブラッシュとケイティブレイブの間の狭いところに入りましたが、よく抜けてきました。その勢いからは、4コーナー手前あたりでケイティブレイブの外に持ち出してもおそらく勝っていたでしょう。ただ直線を向いたところで2頭の間に半馬身くらい入っていたので、そこから一旦下げるというわけにはいきませんでした。前半流れた忙しいペースがこの馬には向いたと思います。
 人気のケイティブレイブは2着でした。福永騎手はどこかで早めに外に持ち出したかったようですが、枠順が内だったし、外にぴたりとつかれていたので、外に持ち出したのはようやく3コーナーでした。ただ馬の行く気に任せて好位を追走していたので、これで負けたのでは仕方ない。外枠に入って好位の外めを回ってこられればまた結果は違ったかもしれません。
 オールブラッシュは今回もあまりスタートがよくなく、それで前半は中団から。ただ1周目の直線で、逃げたサルサディオーネが抑えてスローになりかけたところ、外から一気に進出。これで全体的にはペースが緩みませんでした。そこでハナを取り切れればよかったですが、逃げたサルサディオーネが譲らなかったので、オールブラッシュにとっては苦しい展開になりました。
佐々木竹見(ささきたけみ)

元川崎競馬所属騎手。地方競馬通算7,151勝という世界歴代6位(当時)の勝ち鞍を挙げ、2001年7月8日に騎手を引退。
引退後も2012年3月までNAR地方競馬全国協会参与として後進の指導にあたる等、地方競馬の発展に大きな役割を果たし続けている。

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